米株高を受けて日経平均も買われる

2023年11月24日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比173円70銭高の3万3625円53銭となりました。ザラ場中には一時、7月3日に終値ベースで付けた年初来高値(3万3753円)を更新する場面もありましたが、利益確定売りなども出て、引けにかけては更新できませんでした。

23日の米国は感謝祭の祝日で株式・債券市場は休場でしたが、祝日前の22日にダウ工業株30種平均が反発していたことから日本株も買われる展開となりました。今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。24日の米株式市場でダウ平均は続伸し、前営業日の22日に比べ117ドル12セント高の3万5390ドル15セントで終えています。8月上旬以来の高値圏となっています。

米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が後退していることが相場の支えとなっています。また、24日は米国での年末商戦が本格的に始まる「ブラックフライデー」にあたることから、小売りのウォルマートやホームセンターのホーム・デポなど、消費関連株の一部に買いが入りました。ダウ平均は4週連続で上昇しています。日本株も底堅い展開になることが期待されます。

少し心配なニュースもあります。中国で肺炎患者が急増しており、世界保健機関(WHO)が中国当局と協議しているとの報道がありました。足元ではインバウンド関連銘柄が買われていましたが、報道後、利益確定売りなども出ています。24日には、オリエンタルランド、JR東日本、JR西日本なども下げました。ただ、現時点では思惑にとどまっており、実際の売上高などに影響が出ているかどうかは不明です。中国からの訪日客に限りませんが、10月の訪日客数は単月として初めて新型コロナウイルス流行前の水準を超えており、インバウンド関連企業の業績は引き続き堅調だと思われます。

今週、1日(金)には、7~9月の法人企業統計(財務省)、10月の有効求人倍率(厚労省)、10月の完全失業率(総務省)、11月の米ISM製造業景況感指数などが発表されます。

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