4.4 所得が減少したときなどの保険料の減免
著しく所得が減少したときなどは、申請により減免が受けられるケースもあります。
例えば災害等により資産に著しい損害を受けたとき、事業の休廃止等により収入が著しく減少したときなどです。
ただし、預貯金など利用できる資産等を活用したにもかかわらず保険料を納められなくなった場合があてはまるため、簡単に減免されるわけではありません。
減免の期間は原則3カ月ですが、更に3カ月の期間内で延長することができます。
5. 人生100年時代を生きる
ここまで、後期高齢者医療制度について増加傾向にある負担額や軽減について紹介しました。
高齢化社会が進んでおり、今後も社会保険料の負担は増加する可能性が高いでしょう。収入から天引きされるお金が増えると、年金の手取り額は少なくなります。
実際に使えるお金は手取り額の中からですので、ライフプランを考える上では手取り額は重要です。
一方で、ねんきん定期便などで目にする金額は総支給となっていますので、手取り額は少なくなることを認識しておきましょう。
長い老後を生き抜くためにはお金が必要です。これまで以上にお金の準備は必要になるため、手取り額をイメージしてライフプランは作成していきましょう。
参考資料
徳原 龍裕
執筆者
ファイナンシャルアドバイザー/ファイナンシャルプランナー/MDRT日本会会員
立命館アジア太平洋大学卒業後、自動車や通信業界にて営業職に従事。その後、ジブラルタ生命保険、株式会社ほけんのぜんぶに入社し、生命保険販売業務に携わる。生活全般に関わるお金の相談に対応が可能で、特に教育費・老後資金の準備、相続の相談などを得意とする。現在は個人向け資産運用のサポート業務をおこなう。表彰歴多数。2020年、2021年度MDRT日本会会員。AFP(Affiliated Financial Planner)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有。
監修者
株式会社モニクルリサーチ メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。株式会社モニクルリサーチが運営する、くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部において、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。ニ種外務員資格(証券外務員ニ種)保有。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年9月4日更新)