皆様の中には金融資産1億円超への憧れを持っている方も多いと思います。
純金融資産保有額が1億円超の世帯を富裕層、5億円超の世帯を超富裕層と言われ、実はこの富裕層・超富裕層が2005年以降最多となっています。
物価の上昇や電気代の高騰などで日々の生活に追われている方も多い中、羨ましい限りですよね。
実は、富裕層は「お金を好きに使える」というイメージがあるかもしれませんが、意外なところで節約して、資産を築いている人も多くいます。
そこで今回は、富裕層について確認した後に、富裕層が節約する意外なポイントについて見ていきます。
1. 富裕層の定義とは?日本にどのくらいいるかどのくらいいるか
2023年3月1日に公表された野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計」によると、野村総合研究所は世帯の純金融資産保有額1億円以上5億円未満を「富裕層」と定義しています。
1.1 富裕層や超富裕層はどのくらいいるか
上記の野村総合研究所の資料によると、純金融資産保有額が1億円以上5億円未満の「富裕層」と5億円以上の「超富裕層」をあわせると148万5000世帯です。
富裕層、超富裕層の世帯数は統計ははじまった2005年以降、増加傾向となっています。
安倍政権の経済政策「アベノミクス」が開始した2013年以降、富裕層の資産規模や世帯数は増加しています。その背景には、株式などの資産価格の上昇などが挙げられています。
2. 富裕層増加の一方で格差は拡大しているか
欧州のコンサルティング会社キャップジェミニが公表する「WORLD WEALTH REPORT 2022」によると、同社が定義する「富裕層(HNWIs) 」について、日本はアメリカに次いで2番目に多くなっています。
一方で、厚生労働省「2019年国民生活基礎調査の概況」によると、1985年から2018年の相対的貧困率(貧困線に満たない世帯員の割合)の推移をみると増加傾向にあります。
2018年の相対的貧困率は15.4%となり、日本人の約6人に1人が該当します。
2012年以降は減少しているものの、富裕層が増加していることを考えると、格差があることがわかりますね。
3. 富裕層が節約するポイント3つ
富裕層はお金を自由に使うイメージがあるかもしれませんが、以外にも「節約家」の一面をもつ人もいます。
そこで、ここからは富裕層が節約する意外なポイントを3つ紹介します。
3.1 省エネなどエコを心がける
富裕層の中にはエコを心がける方がいますが、エコを心がけることで結果的に節約につながる部分もあります。
たとえばLED照明を利用すれば省エネ効果を高めることができ、また光熱費を抑えることもできます。
省エネなどに対するアンテナを広くもっている人が、富裕層の方にはうかがえました。
3.2 細かい手数料にこだわる
今やコンビニエンスストアなどえで気軽にATMが利用できるようになりました。
ただ、利用するごとに原則手数料がかかりますし、一度の金額は小さくても、まとまると大きな金額になります。
富裕層はなるべく手数料がかからないようにこだわる方もいます。手数料が一定回数までかからない金融機関を選んだり、一定以上の預け入れをしてランクを上げ、手数料がかからない回数を増やしたりするなど、細かいところで工夫しています。
手数料など、少額でも無駄なお金を使わないという姿勢が重要と言えそうですね。
3.3 ファッションは「長持ち」を意識する
富裕層は高級品やブランド品を所有しているイメージがある人も多いでしょう。
その理由はさまざまありますが、それらを長く使うことで買い替えの費用を削減し、無駄な出費を減らす目的の人もいます。
質のいいものを長く使うことで、買い替えを減らして定期的なクリーニングやメンテナンスによって、長持ちさせることも可能でしょう。壊れた場合には修理して長く使うこともあります。
また、流行に左右されず、下記のポイントを重視している人もいました。
- 機能的か
- 着心地が良いか
- 長持ちするか など
4. 富裕層に学び資産を増やす
今回は、富裕層の割合や過去のデータでの推移を確認した後、富裕層に共通する「お金持ちマインド」について見てきました。
何もしないで富裕層になることは難しいです。
ただお金に困っていないイメージがある富裕層ですが、「節約家」の一面があり、意外なポイントで節約して、お金を貯めている人もいるようです。
一般人でも真似ができる節約法でもあり、節約に対する意識は見習っていきたいところです。
また、現在の日本は「超」がつく低金利です。銀行にお金を預けても資産を大きく育てることは難しいでしょう。少しでもお金を増やしたいなら、「お金に働いてもらう」ことも視野にいれることも大切です。
お金に働いてもらうには「時間」を味方につけるのが十条です。具体的には「つみたてNISA」や「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」など、コツコツ少額を投資していくタイプのものが選択肢として上がってくるでしょう。
こうした投資に興味がある方は、証券口座の開設も検討してみるといいでしょう。
参考資料
川村 哲之