米利上げ観測後退で上値を狙う展開
2023年11月17日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日比160円79銭高の3万3585円20銭となりました。7月3日に終値ベースで年初来高値(3万3753円)を更新して以来の、4カ月半ぶりの高値圏となっています。
米国で追加利上げ観測が後退したことを受けて投資家の間にリスクテイクの動きとなり、株が買われています。これを受けて日経平均も連れ高となりました。東証プライムの売買代金は概算で3兆7492億円と活況の目安となる3兆円を上回っています。
今週、日経平均はどのような動きになるでしょうか。17日の米株式市場でダウ工業株30種平均は小幅に反発し、前日比1ドル81セント高の3万4947ドル28セントで終えています。米連邦準備理事会(FRB)の利上げがいったん落ち着いたとの見方が広がり、ダウ平均は3週連続で上昇しています。この1カ月間で1900ドル近く上げました。17日は利益確定売りも出ましたが、さらに上昇するような動きになっています。日本株も3週連続で上昇しており、週初から引き続き、上値を狙うような動きになることが期待されます。年末に向けて、年初来高値の更新も視野に入ってきました。
さて、どのあたりの銘柄を物色していくかということになりますが、インバウンド(訪日外国人)関連銘柄などが面白いのではないでしょうか。17日にはJR西日本、小田急電鉄、ANAホールディングスなどの輸送、オリエンタルランドなどのレジャー関連銘柄も上げました。背景には円安・ドル高傾向が続いていることもあるでしょう。足元では若干、円が買われているものの、年初来安値圏で推移しています。日本は「安い」ということから、訪日外国人も増えています。
今週は21日に米半導体大手エヌビディアの8~10月期決算が発表されます。同社は生成AI(人工知能)向けの需要で注目されています。決算の内容が良ければ関連銘柄としてハイテク株などが買われるでしょう。