2017年12月27日、東芝(6502)は、米国サウスカロライナ州での米国原子力発電所建設プロジェクトに係る集団訴訟に関し訴状を受領したと発表した。このような米国での原発事業に関連した損害賠償訴訟は今回が初めてである。
原告側は、米国サウスカロライナ州VCサマー原子力発電所2号機・3号機の建設プロジェクト中止に伴い、原告がスキャナ電力に払ってきた電力料金に含まれる建設プロジェクトコスト上乗せ分の損害を受けたとして東芝に対して損害賠償を求めている。
なお、会社側は、現時点で本件訴訟による金額的な影響は合理的に想定することは困難ではあるものの、2017年度業績に重要な影響を与えるとは現時点では見込んでいないとコメントしている。
同社は、ウエスティングハウスの法的整理を行うことにより米国における原発リスクを遮断できるとしていたが、その考えに変化がないのか、また、今後も同様な訴訟が広がる可能性がないのかなどを注視していきたい。
LIMO編集部
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