株式会社東芝(東証プライム、7974、以下「同社」という)が、2024年3月期第2四半期連結決算(対象期間:2023年4月1日~2023年9月30日)を発表した。
上期の最終利益が4年ぶりに赤字に転落した。
同社は
- 2023年11月22日に臨時株主総会を開催し、同日に整理銘柄に指定
- 2023年12月20日に上場廃止
となる予定である。
当第2四半期連結決算は、上場廃止前、最後の決算発表となり、同社は74年間の上場の歴史に幕を閉じる。
東芝の当第2四半期連結業績
前年同期からは、ビルソリューション事業において空調事業が連結から外れている。そのため、ビルソリューション事業の売上高は前年同期比▲865億円となっており、売上高の減収要因となっている。
営業利益は、前年同期比+713.2%と驚きの数値となっているが、前年同期に計上したのれん減損などの一時的要因▲290億が影響している。
一時的要因が改善されたことで大幅な増益となった。
持分法適用会社のキオクシアホールディングス(同社の持分比率:約40%、以下「キオクシア」という)が、当第1四半期から継続して赤字となり、持分法による投資損益が前年同期比▲1014億円の▲761億円となっている。
そのため、親会社株主に帰属する四半期純損益も、当第1四半期から継続して赤字となり、521億の損失となった。
東芝のセグメント
売上高の上位5セグメントのうち、3セグメントが前年同期比で増収となっている。
減収となった「ビルソリューション」は前述のとおり、空調事業が連結から外れたことが影響している。
東芝の「デバイス&ストレージソリューション」
減収となったもう一つのセグメントは、「デバイス&ストレージソリューション」となる。
- 売上高:前年同期比▲6.5%の3785億円
- セグメント利益:前年同期比▲62.9%の75億円
と、減益率は大きなものとなっている。
半導体とHDD等に分類されるため、それぞれ見ていく。
【半導体】
マスク描画装置の販売が好調で、売上高は193億となっており、利益も15億で増収増益であった。
【HDD等】
- モバイル/デスクトップHDD市場の縮小
- ニアライン(データセンター向け等)HDD市場の投資抑制
が影響し、売上高は前年同期比▲23.1%の1465億円、利益は前年同期比▲142億円の277億円となっている。
東芝のキオクシア
キオクシアは、同社の連結子会社ではなく、持分法適用会社である。しかしながら、業績に与える影響が大きい。
実際に、同社に計上される「持分法による投資損益」は4四半期連続で損失となっており、金額も▲339億~▲490億円と、同社の稼ぎ出した「利益」を吹き飛ばすレベルとなっている。
同社の再建には、今後のキオクシアとの関係性にも注視する必要がある。
東芝の通期業績予想
通期業績予想は据え置いている。
計画に対する進捗は、営業利益に至っては20.2%と良くないため、上場廃止後の下期に、売上高・営業利益ともに計上できる目処が立っているのだろうか。
東芝の配当
同社へのTOB価格は、同社が中間配当を実施しないことを前提としていた。TOB成立により、中間配当は実施されない。
また、同社株式は上場廃止となる予定であることから、2024年3月期配当予想は記載されていない。
東芝の株価(参考)
2024年3月期上期決算の発表前となる、2023年11月14日の終値は4601円であった。
年初来高値は、2023年2月8日の4728円である。

