【団塊の世代】70歳代で「貯蓄2000万円以上」の割合は多い？老齢年金の月額もお金の置き場所を目的別に工夫する

3. 70歳～79歳は十分な老齢年金を受け取れているのか

では、今の70歳代は老齢年金を十分受け取れているのでしょうか。

厚生労働省「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」を参考に、70歳～79歳までの国民年金と厚生年金の受給月額を確認していきましょう。

特徴として、まず国民年金と厚生年金では平均月額が大きく異なることがわかります。

厚生年金は国民年金に上乗せして加入するという性質上、年金額は手厚くなるのが一般的です。

また、厚生年金では年齢が高いほど平均額が高まるのも特徴といえます。

これは、年金額が決まる計算式に用いる乗率が、昔の方が高かったことが影響しています。

今後も時代とともに、年金の水準は変わっていくでしょう。

70歳代以上でも「貯蓄2000万円超」の世帯は一定数いることがわかりました。

ただし、これからの時代でも2000万円を貯められるかというと、難しいご家庭も多いでしょう。

まずはお金を目的別に分けることが大切です。

例えばすぐに使うお金は流動性のある預貯金へ、当面使わないお金は運用するというのもひとつの選択です。

まずは公的な保障制度を知り、足りない部分をどう補っていくのか考えてみましょう。

ご自身で考えるのが難しい場合は、専門家を頼るのもひとつです。

迫りくる老後生活、まずは一歩踏み出してみてはいかがでしょうか。

渡邉珠紀

経歴と保有資格

1984年生まれ。東京女子大学哲学科卒業後、2008年に野村證券株式会社に入社。支店にてファイナンシャル・コンサルティング課に配属され、国内外株式、国内外の債券、投資信託、保険商品などの販売を通じ、主に富裕層や個人顧客向けに資産運用コンサルティング業務に従事し、顧客のライフプランに寄り添った提案を行った。2級ファイナンシャル・プランニング技能士（FP2級）、一種外務員資格（証券外務員一種）保有。