11月になっても暖かい日が続いていましたが、だんだんと外気温も下がっているようです。暖房費や光熱費が気になる家庭も多いでしょう。

年金世代では、決まった収入でのやりくりが求められます。物価やガソリン代、光熱費があがる昨今において、やはり心強いのは貯蓄ではないでしょうか

今回は、60歳代の貯蓄事情の推移に注目してみたいと思います。

60歳代で「金融資産3000万円以上」という割合は、昔よりも増えているのでしょうか。それとも減っているのでしょうか。

公的資料から見ていきます。

60歳代「金融資産3000万円以上」の毎年の割合

まずは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世帯調査(二人以上世帯調査)」より2018年以降の情報を集計してみます。

60歳代の世帯主の金融資産3000万円以上の割合

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世帯調査(二人以上世帯調査)」の各年分より筆者作成

調査対象者が毎年違うため、多少のブレは存在しています。

大きな流れで考えていくと、60歳代「金融資産3000万円以上」の割合はおおむね20%に近づいているように見え、わずかながらに増えているようです。

約5人に1人が、金融資産を3000万円以上持っているということです。

60歳代で金融資産が多い方については、そもそも給与などの収入が多かった方に加え、今までコツコツと貯めてきた方、退職金を受給された方、他には相続で財産を受けた方など、さまざまでしょう。