「もうお墓は要らない?」正解は人それぞれ

私たちの多くにとって、先祖代々が眠るお墓を「しまう」ことは、そう簡単に踏み切れることではないでしょう。

筆者に周囲にも実際に墓じまいを経験した人が数名います。

話を聞くと「墓じまいしか選択肢がなく実行に移したものの、その後も『果たしてこれで良かったのか?』と自問自答している」「きょうだいの中で賛否両論が出たが、子や孫の代への負担を考えて踏み切った」など、それぞれの家族で何らかの迷いを経て決断した様子がうかがえました。

納骨堂や永代供養、樹木葬や自然散骨など様々な弔いのスタイルが選べるこんにち。「終活」のひとつとして、自分の「さいごの場所」を自分で決めたいと考える人は増えていくはずです。

それが先祖代々続くお墓であっても、新しい供養のスタイルであったとしても、本人、そして遺された人たちの心に残るものであればそれが正解なのでしょう。

参考資料

吉沢 良子