3. 年金「約45万円」が12月15日に支給される標準夫婦
次回の年金支給日は12月15日です。この日、標準的な夫婦の合計年金は約45万円になる見込みです。
一見「高い」と思われがちですが、年金は2ヶ月ごとの支給である点に注目しましょう。
前章にて、標準夫婦の月額は22万4482円であるとお伝えしました。
この2ヶ月分が支給されるため、22万4482円×2=約45万円が振り込まれるというわけです。
内訳がわかると、納得できる方も多いのではないでしょうか。
こちらの年金は「夫婦2人分」そして「2ヶ月分」ということですね。
さらに、年金からは税金や保険料が天引きされるため、送付される年金振込通知書で確認することも大切です。
4. 厚生年金と国民年金の支給額はいくらか
ここまで紹介した金額は、あくまでも厚生労働省が提示する「標準夫婦の年金額」と「満額の老齢基礎年金」です。
実際の年金額は個人差があるため、参考にならないと考える方もいるでしょう。
そこでこの章では、厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」から実際に支給された年金額を見ていきます。
4.1 厚生年金の実際の支給額
同資料によると、厚生年金(老齢基礎年金を含む)の支給額平均は月額で14万3965円でした。
男性が16万3380円、女性が10万4686円です。
グラフを見ると個人差が大きいことが見て取れます。
厚生年金の受給額は、現役時代に納めた保険料や加入期間によって決まります。その保険料は、報酬比例制。つまり、多く稼いだ方や長く勤めた方ほどたくさんの年金を貰えるというわけです。
執筆者
日本大学国際関係学部卒業後、東洋証券株式会社に入社。国内外株式、債券、投資信託、保険商品の販売を通じ、主に個人顧客向けの資産運用コンサルティング業務に従事する。特に中国株・投資信託の提案を得意とし、自身でも幅広く投資を行ってきたため、豊富な金融知識を活かした顧客ニーズに沿う提案が強み。現在は個人向け資産運用のサポート業務を行う。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(FP3級)、一種外務員資格(証券外務員一種)を保有(2023年11月27日更新)。
監修者
株式会社ナビゲータープラットフォーム メディア編集本部
LIMO編集部記者/編集者/元公務員
京都教育大学卒業。くらしとお金の経済メディア「LIMO(リーモ)」のLIMO編集部で、厚生労働省管轄の公的年金制度や貯蓄、社会保障、退職金など、金融の情報を中心に執筆中。大学卒業後は教育関連企業での営業職を経て、2010年に地方自治体の公務員として入職。「国民健康保険」「後期高齢者医療制度」「福祉医療」等の業務に従事した。主に国民健康保険料の賦課、保険料徴収、高額療養費制度などの給付、国民年金や国民健康保険への資格切り替え、補助金申請等の業務を担う。特に退職に伴う年金や保険の切り替えでは、手続きがもれることで不利益を被ることがないよう丁寧な窓口対応を心がけた。その後、保険代理店にてマーケティング業務に従事。保険料比較サイトの立ち上げに参加した。乗合保険会社の商品ページだけでなく、保険の知識を普及するためのページ作成にも参加。小学校教諭一種免許、幼稚園教諭一種免許、特別支援学校一種免許取得。
はたらく世代のお金の診断・相談サービスを行うマネイロでは、「【計算例付】厚生年金保険料はどのように決まる?ケース別算出方法や受給額を解説」など、お金や年金制度にまつわる記事を発信中。京都府出身。(2024年3月18日更新)