2023年10月27日に開かれた社会保障審議会医療保険部会において、2024年度の国民健康保険料の上限が2万円引き上げとなることがわかりました。
これにより、自営業者など社会保険に加入しない人の負担は上がる可能性があります。
インボイス制度の導入もあり、苦難が強いられる自営業やフリーランス。彼らが加入する国民健康保険料について、その負担を検証してみましょう。
今回の引き上げ対象となる年収の目安も確認していきます。
※自治体によっては国民健康保険税とするところもありますが、本記事では国民健康保険料として記載します
国民健康保険料の上限が2024年度に引き上げへ
社会保障審議会医療保険部会による資料によると、2024年度の”案”として保険料上限の2万円引き上げが提示されています。
誤解のないように補足すると、加入者の保険料が一律で2万円アップするわけではありません。
国民健康保険料は所得に応じて決定されますが、一定の所得に達すると「上限」が設けられているため、ここに到達すればその後の保険料は変わらないという仕組みです。
限度額(合計額)の超過世帯割合は1.4%台となっており、こちらを対象として上限の引き上げが検討されているのです。
厚生労働省の資料によると、「中間所得層の被保険者の負担に配慮」「引上げにより、中間所得層の伸び率を抑えられる」と繰り返し説明されています。