住友化学(4005)の減損損失の計上と上期業績予想の修正

住友化学は、第2四半期連結決算発表直前の2023年10月27日に、減損損失の計上と上期業績予想の修正を公表しました。

住友化学(4005)の減損損失の計上

飼料添加物「メチオニン」の製造設備について、計上している帳簿価額の「全額」となる146億円を減損損失として計上します。

第1四半期決算でも触れましたが、飼料添加物「メチオニン」は需要が長期にわたって低迷しておりました。

それに加えて、原燃料価格の高騰によるコスト上昇や、需給環境の悪化に伴う売価下落により、将来リターンが見込めなくなり、減損損失を計上したこととなります。

なお、2023年11月1日の2024年3月期第2四半期連結決算発表時に、当事業に関する業績改善策について説明するとしています。

住友化学(4005)の上期業績予想の修正

減損損失計上以外にも、最近の業績動向を踏まえて、上期の業績予想を修正しました。

なお、「予想」を修正しましたが、3営業日後の2023年11月1日には上期実績が発表されます。

主力のエッセンシャルケミカルズ事業:世界的な景気減退による石油化学品の需要減少や交易条件の悪化
健康・農業関連事業:南米等で農薬の需要が弱含むなか、在庫の削減に努めたことやメチオニン事業の損益悪化

等から、業績予想を下方修正しています。

最終利益が760億円の赤字というのは、上期としては最大の赤字額となります。