毎日資産運用のご相談を伺っている筆者ですが、一昔前と比べると年齢層が幅広くなっていることを感じます。

10年前は20歳代から40歳代までの方が多かった印象ですが、最近は50歳代・60歳代の方の相談も増えています。

相談内容はさまざまですが、共通しているのは老後に対する「漠然とした不安」が多いです。そのようなときは、ひとつずつ明確にしていくことが大事です。

65歳以降、悠々自適な老後生活は可能なのでしょうか。それとも働くシニアは多いのでしょうか。

今回は、65歳以上のシニアの方々にスポットを当てて「年金額・貯蓄額・生活費」の平均を見ていきたいと思います。

1. 65歳以上世帯の「厚生年金と国民年金」は平均いくら?

まずは、老後生活の柱の一つである厚生年金や国民年金の月額平均から見ていきましょう。

厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、2021年度末時点の老齢年金の平均年金月額は次のとおりです。

1.1 厚生年金の平均年金月額

【全体】平均年金月額:14万3965円

  •     男性平均月額:16万3380円
  •     女性平均月額:10万4686円

また、受給額ごとの受給者数も見ていきましょう。

  • 1万円未満:9万9642人
  • 1万円以上~2万円未満:2万1099人
  • 2万円以上~3万円未満:5万6394人
  • 3万円以上~4万円未満:10万364人
  • 4万円以上~5万円未満:11万1076人
  • 5万円以上~6万円未満:16万3877人
  • 6万円以上~7万円未満:41万6310人
  • 7万円以上~8万円未満:70万7600人
  • 8万円以上~9万円未満:93万7890人
  • 9万円以上~10万円未満:113万5527人
  • 10万円以上~11万円未満:113万5983人
  • 11万円以上~12万円未満:103万7483人
  • 12万円以上~13万円未満:94万5237人
  • 13万円以上~14万円未満:91万8753人
  • 14万円以上~15万円未満:93万9100人
  • 15万円以上~16万円未満:97万1605人
  • 16万円以上~17万円未満:101万5909人
  • 17万円以上~18万円未満:104万2396人
  • 18万円以上~19万円未満:100万5506人
  • 19万円以上~20万円未満:91万7100人
  • 20万円以上~21万円未満:77万5394人
  • 21万円以上~22万円未満:59万3908人
  • 22万円以上~23万円未満:40万9231人
  • 23万円以上~24万円未満:27万4250人
  • 24万円以上~25万円未満:18万1775人
  • 25万円以上~26万円未満:11万4222人
  • 26万円以上~27万円未満:6万8976人
  • 27万円以上~28万円未満:3万9784人
  • 28万円以上~29万円未満:1万9866人
  • 29万円以上~30万円未満:9372人
  • 30万円以上~:1万4816人

※上記の厚生年金受給額には国民年金(基礎年金)部分を含む。

厚生年金の平均年金月額は、男女で約6万円の開きが見られます。

厚生年金の保険料は、現役時代の給与や賞与などの報酬額により決定します。

受給額は保険料や年金加入期間により算出されるため、多く稼ぎ長く働いた人ほどたくさんもらえるというわけです。