厚生年金の金額は現役時代に納めた保険料や加入期間によって決まりますので「人それぞれ」です。

そんな厚生年金ですが、実は44年以上加入すると年金額が上乗せされる「厚生年金の長期加入者特例」という特例があります。

あまり知られていない特例ではありますがメリットがあります。

ただ、すべての方が対象となるわけではありません。

そこで今回は厚生年金の長期加入者特例の特徴や加入条件について詳しく確認していきたいと思います。

1. 厚生年金に加入する人の要件

厚生年金は、日本に住む20歳~60歳未満の全ての人が原則として加入する国民年金に上乗せ加入する年金です。

主に会社員や公務員が該当します。

出所:日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」(令和4年4月)、厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」をもとに、LIMO編集部作成

厚生年金の加入者は、要件を満たせば老後に「国民年金(老齢基礎年金)」と「厚生年金(老齢厚生年金)」を受け取ることができます。

しくみ上、厚生年金は国民年金のみを受給する人より年金額が手厚くなりますが、現役時代の年金加入期間や年収が影響するため大きな個人差が見られます。