老後に向けた貯蓄の考え方3つ
物価高において、思うように貯蓄が進まない方も多い現状にあります。老後に向けて貯蓄を進めるには、どのようにすれば良いのでしょうか。ポイントを3つまとめます。
1. 先取り貯蓄を意識する
もし現段階で先取り貯蓄ができていないという方は、その仕組みづくりから始めてみましょう。
できれば会社の財形貯蓄など、なかなか自分で引き出せない形で自動的に貯めていくのが理想です。
ただし、最初は月にどれぐらい貯蓄に回せるのか把握するのが難しいので、だいたいの金額がわかってからシステム化すると良いでしょう。
2. 資産運用でインフレに備える
貯蓄を銀行預金だけで行っている場合、インフレのリスクを考えなければいけません。
お金を置いておくだけでは、増やすことができないのです。初心者が資産運用を検討する場合は、NISAやiDeCoなど非課税制度を利用してみるのもいいでしょう。
貯蓄の余裕がない人が資産運用を始めることはリスクが高いものですが、例えば先取り貯蓄に慣れてくれば、その積み立てを移行するというのもひとつです。
リスクがあることを把握した上で、長期・分散・積立の鉄則を守ることが重要です。
3. 人生のキャッシュフローを長期的に考える
ライフステージによっては、どうしても収支が赤字になるという時期はやってくるものです。
この時期を予め見据えておくかどうかで、気持ちの余裕が異なるものです。一時的に赤字になっても貯蓄の切り崩しで何年で戻せるのかなど、しっかりライフプランと向き合っておきましょう。
車の購入時期、住宅ローンの繰り上げ返済時期、子どもの入学年など、大きなお金が動く年を把握するだけでも変わります。
貯蓄は長時間かけてじっくり
長引く物価高に、節約疲れが起こっている家庭も多いでしょう。
しかし、老後資金を準備しなければ後々困ることになります。効率的に貯蓄できるよう、計画を立てることが重要です。
その方法の正解はひとつではないため、まだ始めていない手段について情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」
- DIGITALIO「デジコ、「貯蓄と消費」に関する意識調査を実施」
- 金融庁「金融審議会 市場ワーキング・グループ報告書「高齢社会における資産形成・管理」」
太田 彩子