4. 65歳以上「就業率」は約51%!平均給与はいくら?
近年は労働環境が大きく変化しており、老齢年金を受給できる年齢になっても働くシニアが増えています。
4.1 シニアの就業率の推移
内閣府「令和5年版高齢社会白書」によると、シニアの就業率は下記のとおり年々上昇しています。
上図のとおり、65歳~69歳までの就業率は50.8%です。2人に1人が65歳以降も働くことを選択しているということになります。
4.2 シニアの平均給与
65歳以降も働くシニアの収入はどれほどか。国税庁「民間給与実態統計調査」より、65歳~69歳の平均給与を見てみましょう。
65~69歳の平均給与
- 男性:428万円
- 女性:227万円
- 男女全体:342万円
男性の平均給与は428万円。現役世代の平均給与である458万円とそう大きく変わらないですね。
定年制度を撤廃する企業もありますので「65歳」はまだ老後ではないのかもしれません。
5. 自分に合う方法で老後に向けた資産形成に取り組む
今回は65歳以上のシニア世代のお金事情について見ていきました。
「年金額・生活費・貯蓄額」と就業状況など人それぞれ事情は異なりますが、シニアの平均的な暮らしぶりはイメージできたのではないでしょうか。
金額は違えど、老後生活において貯蓄が必要であることは全てのシニアに共通することだと思います。
近年は、国の税制優遇制度である「iDeCo(イデコ:個人型確定拠出年金)」や「つみたてNISA」などを活用して、資産運用を始める方が増えています。
預貯金だけでお金を増やすことが難しい時代ですので、こうした工夫も取り入れながら効率良く老後に備えていきたいものですね。
しかし、大小あれどリスクを伴うものです。ご意向に合致しない場合は無理をする必要はありません。ご自身に合う資産形成の方法を見つけることが大切です。
さまざまな金融商品がありますから、情報収集をすることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」
- 内閣府「令和5年版高齢社会白書」
- 国税庁「令和4年分民間給与実態統計調査」
西村 翼