東宝のセグメント

同社は、「映画事業」「演劇事業」「不動産事業」を報告セグメントとしている。

東宝の「映画事業」

「映画事業」は同社売上の67.1%を占める主力事業である。

「映画事業」は3事業に分類されており、それぞれを見ていく。

【映画営業事業】

映画営業事業は、映画館への配給および劇場用映画の国内配信で構成される。

共同製作や配給した作品のうち、「名探偵コナン 黒鉄の魚影」が「名探偵コナン」シリーズ作品で初めて興行収入100億円を突破する大ヒットとなり、「君たちはどう生きるか」「キングダム 運命の炎」「劇場版『TOKYO MER~走る緊急救命室~』」「映画ドラえもん のび太と空の理想郷」「わたしの幸せな結婚」などヒット作品が多数となった。

また、傘下の東宝東和株式会社等が配給した「ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー」
が大ヒット、「ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE」「ワイルド・スピード/ファイヤーブースト」などもヒットした。

なお、主要作品の興行収入(2023年9月末時点)は以下のとおりである。

  • 君たちはどう生きるか:2023年7月14日公開、83億1000万円
  • キングダム 運命の炎:2023年7月28日公開、54億2000万円
  • ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE:2023年8月4日公開、53億7000万円

これらの結果、営業収入は前年同期比+22.6%の244億7400万円、営業利益は前年同期比+23.9%の96億1000万円となった。

【映画興行事業】

映画興行事業では、TOHOシネマズ株式会社等において、配給作品等を上映している。

当2Qの映画館入場者数は前年同期比+8.6%の2349万3000人と増加した。

また、エネルギー価格の高騰や人件費増加等により、2023年6月1日からTOHOシネマズの映画鑑賞料金を値上げした(一般鑑賞料金:1900円から2000円へ値上げ等)。

これらの結果、営業収入は前年同期比+16.0%の445億1600万円(前年同四半期比16.0%増)、営業利益は前年同期比+52.2%の81億1400万円となった。

【映像事業】

映像事業は、アニメ事業「TOHO animation」となる。

同社は、アニメーションを今後の成長ドライバーと位置づけ、アニメ事業「TOHO animation」を「第4の柱」とすべく注力している(こちらを参照)。

そのため、映像事業は別途後述する。

営業収入は前年同期比+30.4%の258億8000万円、営業利益は前年同期比+22.9%の51億600万円であった。

以上より、映画事業全体では、営業収入は前年同期比+21.3%の948億7200万円(前年同四半期比21.3%増)、営業利益は前年同期比+32.4%の228億3100万円となった。

東宝の「演劇事業」

帝国劇場において、大人気コミック「SPY×FAMILY」初のミュージカル化を実現し全席完売、「Endless SHOCK(Endless SHOCK / Endless SHOCK Eternal)」が盛況に推移、日本初上演として話題となった「ムーラン・ルージュ!ザ・ミュージカル」が満席となった。

シアタークリエにおいては、「RENT」「おかしな二人」「She Loves Me」「ダーウィン・ヤング 悪の起源」「SHOW BOY」「家族モドキ」等を上演し堅調に推移した。

以上の結果、演劇事業の営業収入は前年同期比+16.3%の97億700万円、営業利益は前年同期比+14.8%の12億6400万円となった。

東宝の「不動産事業」

【不動産賃貸事業】

不動産賃貸事業では、不確実性の高いオフィス市況が続くなか、保有物件の有効活用に努め賃貸用不動産の空室率は、当2Q末において0.5%となった。

以上より、営業収入は前年同期比+4.5%の145億3000万円、営業利益は前年同期比▲0.7%の60億3100万円であった。

【道路事業】

道路事業では、公共投資が底堅く推移しましたが、建設技能者の不足に加えて、労務費・資機材価格の上昇が継続する等、依然として予断を許さない状況が続いた。しかしながら、積極的な営業活動に努め堅調に受注を確保したが、採算性の高い工種の減少があった。

以上より、営業収入は前年同期比+0.6%の146億9000万円、営業利益は前年同期比▲12.7%の26億4100万円となった。

【不動産保守・管理事業】

不動産保守・管理事業では、人手不足や人件費・原材料費の増加が継続する一方、延期になっていた工事の実施等があった。

以上より、営業収入は前年同期比+10.9%の52億4200万円、営業利益は前年同期比+36.0%の5億7600万円となった。

以上の結果、不動産事業全体では、営業収入は前年同期比+3.7%の344億6300万円、営業利益は前年同期比▲2.9%の92億5000万円となった。