4. 加給年金を受け取るには届け出が必要
最後に、加給年金は「自動的に加算されるわけではない」ということも留意しておきましょう。
加給年金を加算してもらう場合は、「老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」という書類を事前に申請する必要があります。
ご自身が対象であるかわからない場合は、年金事務所や年金相談センターなどで一度確認してみると良いでしょう。
なお、「加給年金の対象ではなくなった場合」においても、再び申請が必要となるケースがあるため、こちらも留意しておきましょう。
5. 加給年金は「年齢差がある夫婦」が特に活用したい年金制度
本記事では、夫婦が知っておきたい「加給年金」の概要や金額、注意点について解説していきました。
一定の要件を満たす配偶者または子どもがいる場合、厚生年金に加給年金が加算され、さらに厚生年金の受給権者の生年月日によっては特別加算額が上乗せされます。
なお、加給年金には事前の申請が必要なことに加えて、繰下げ受給をした場合は受け取れないため、申請を希望する場合は注意が必要です。
年齢差がある夫婦ほどメリットの大きい制度のため、該当する場合は国の制度を賢く利用できると良いでしょう。
参考資料
- 日本年金機構「加給年金額と振替加算」
- 日本年金機構「老齢年金ガイド令和5年度版」
- 日本年金機構「【記入例】老齢厚生年金・退職共済年金 加給年金額加算開始事由該当届」
- 日本年金機構「加給年金額を受けられるようになったとき」
- 日本年金機構「配偶者が65歳になりました。加給年金額に変更はありますか。」
太田 彩子
