既婚・未婚を問わず老後の生活に不安を抱えている人は多くいます。
特に「老後資金」についての不安は大きく、ボーナスや毎月の余剰資金を娯楽や趣味に使うのではなく、老後のための貯蓄にまわしている人も少なくありません。
また、「おひとりさま」は何かあった際に頼ることができるのは行政サービスや民間のサービスに限られるケースも珍しくなく、高齢になるとおひとりさまならではの問題を抱えることもあります。
そこで本記事では40歳代以上のおひとりさまが抱えている老後の不安や貯蓄額について見ていきましょう。
おひとりさまが老後の生活に感じる不安とは
私たちは物価高やAIの台頭、世界情勢による影響などによって数々の不安を日常生活の中で抱えています。
明日について考えるだけでも不安になる昨今、さらにその先を考えるのはむずかしいですよね。
しかし老後の生活について早いうちから考え、不安の根本を知っておくことで、漠然とした不安を少しでも解消できることもあります。
公益財団法人年金シニアプラン総合研究機構 研究員の平河茉璃絵氏は「第5回 独身者(40代~60代前半)の老後生活設計ニーズ に関する調査:調査結果の概要(全体および男女別等)」において、40歳代~60歳代前半のおひとりさまに「老後の生活に不安を感じること」についてアンケート調査を行っています。
それによると、「老後の生活全般」に不安を抱えている人がもっとも多く、「大変不安に感じる」と回答した人は36.8%でした。
その後に「生活費のこと」(35.2%)「ご自身の健康のこと」(30.1%)が続いています。
また、「面倒をみてくれる人がいないこと」に不安を感じる人も29.5%と高い割合となっています。
老後の生活に関する記事や報道では老後資金の問題が特にピックアップされる傾向にありますが、多くの人たちは「健康面」や「面倒をみてくれる人の有無」を含めて、老後の生活全般に不安を感じています。