インフレ、円安など、私たちを取り巻く環境がますます厳しくなっています。
真剣に資産運用を検討する時代が来た今、「投資信託」の運用を投資の第一歩として検討している方も多いでしょう。
そこで本記事では投資信託のキホンを紹介したうえで、その買い時について解説します。
投資信託を安心して運用したい方はぜひ一読ください。
1. 投資信託とは
まずは投資信託のキホンを確認していきましょう。
投資信託は投資のプロに資金の運用をおまかせできる金融商品です。
一般社団法人投資信託協会では以下のように定義されています。
「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
出所:投資信託協会「そもそも投資信託とは?」
投資家は運用方針や主要な投資対象がことなる約6000本の商品から好きなファンド(投資信託)を購入できます。(出所:投資信託協会「投資信託の全体像(純資産総額・ファンド本数)直近データのバックナンバー」)。
一方で投資信託には以下の手数料がかかります。
- 購入時手数料:投資信託の購入時にかかる手数料
- 信託報酬:投資信託の保有中にかかる手数料。保有額に対して年率の形で毎日発生する
- 信託財産留保額:投資信託の解約時にかかる手数料
ただし、最近では購入時手数料と信託財産留保額を無料としている投資信託も数多く見られます。
2. 投資信託の買い時はつねに「今」である3つの理由
投資信託は価格が変動する金融商品です。
上昇して得をすることもあれば、下落によって元本割れを起こすこともあります。
そのため、投資信託の「買い時」を探っている方も多いでしょう。
しかし、もしも、あなたが価格変動の利ザヤ狙いで短期売買するような相場師ではなく、長期投資によって資産をじっくり育てていきたい投資家なのであれば、投資信託の買い時はつねに「今」といっても過言ではありません。
本章ではその理由として以下の3点を解説していきます。
- 長期運用で複利効果が効くため
- 株式のリスクは長期運用により低減するため
- 基本的に相場は読めないものであるため
2.1 長期運用で複利効果が効くため
株や投資信託は長期運用で複利効果が効いてきます。
複利効果とは運用益を再投資することで、元本と利益が雪だるま式に大きくなっていく効果のことです。
投資には、中長期的に行っていくことで、投資資金を運用して得られた利益が更に運用されて増えていく「複利」の効果があります。
出所:金融庁「投資の基本 複利効果」
つまり、株式や投資信託の運用期間が長いほど資産は指数関数的に大きくなっていくのです。
この点も投資信託の買い時が「今」と言える理由の1つです。
2.2 株式のリスクは長期運用により低減するため
投資信託には株式をメインに運用するものが多数あります。
多くの方が投資信託を始める際に「株式投資信託」の運用を検討することでしょう。
株式のリスク(価格のブレ幅)は運用が長期に渡るほど小さくなることが知られています。
つまり、株式をメインに運用するような投資信託であれば、「今」を買い時と定めて長期運用することが、結果的なローリスクにつながるのです。
2.3 基本的に相場は読めないものであるため
最後に、そもそも投資信託の買い時などだれにも判断できません。
天才でもない限り相場を読むことは不可能だと考えましょう。
たとえば、日経平均株価の値動きに連動させるインデックスファンドを購入したとします(日経平均株価を構成する銘柄をそっくりコピーして運用する投資信託)。
その後、地震によって日本の株式市場が暴落したとして、それを事前に予測できた人はいないはずです。
投資信託の買い時を見定めるような博打をするのではなく、長期運用によってリスクを低減していくことが大切なのです。
3. 投資信託の買い時を間違えて大損しない方法
ここまで、投資信託の買い時は常に「今」である理由を紹介してきました。
しかし、なかには納得していない方もいるでしょう。
そのような方は以下のような思いを抱いているのではないでしょうか?
「私が買った次の日、あるいは近い将来に相場が暴落してしまうのでは…?」
そのような方にはゼロ・コスト平均法を活用した投資がおすすめです。
ゼロ・コスト平均法とは価格が変動する金融商品を一定の「間隔」と「金額」で買い付けていく方法のことです。
一回あたりの投資金額を将来に渡って分散していくことになるため、相場の暴落による心理的な悪影響を防ぐ効果があります。
金融機関によってはクレジットカード決済による自動購入にも対応しているので、投資の自動化による時間節約にもつながりますよ。
クレジットカードポイントもたまるので、ポイ活の観点からもおすすめです。
4. 買い時に関係なくおすすめできる投資信託3選
ここまでで投資信託の運用に興味がわいた方もいるでしょう。
そこで本章では「買い時に関係なくおすすめできる投資信託3選」と称して、以下3つのファンドを紹介します。
- eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
- eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
- eMAXIS Slim先進国株式インデックス
いずれも幅広い国・地域に国際分散投資するインデックス・ファンドです。
世界や先進国の株式市場平均に連動した、リスクの低い運用が期待できます。
4.1 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
期間収益率(過去3年) |
71.2% |
信託報酬率 |
年率0.05775% |
運用できる主な証券会社 |
楽天証券・マネックス証券・SBI証券 |
つみたてNISA対応 |
◯ |
※eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)
低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。
全世界の株式に投資する商品となっています。
全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。
「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」で1位に輝いた実力派の投資信託となっています。
4.2 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
期間収益率(過去3年) |
72.4% |
信託報酬率 |
年率0.05775% |
運用できる主な証券会社 |
楽天証券・マネックス証券・SBI証券 |
つみたてNISA対応 |
◯ |
※eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)のマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)
低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。
日本以外の全世界の株式に投資する商品となっています。
すでに日本株を運用している方や日本株以外の全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。
4.3 eMAXIS Slim先進国株式インデックス
期間収益率(過去3年) |
79.4% |
信託報酬率 |
年率0.09889% |
運用できる主な証券会社 |
楽天証券・マネックス証券・SBI証券 |
つみたてNISA対応 |
◯ |
※eMAXIS Slim先進国株式インデックスのマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)
低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。
先進国の株式市場を投資対象としています。
フランスやイギリスといった先進国はインドや中国などの新興国に比べてローリスク・ローリターンな運用が期待できます。
長期的にリスクの低い安定成長を狙うのであれば、ぜひ検討したい商品です。
5. 投資信託を始めるなら楽天証券がおすすめ
投資信託を始めるには証券会社をはじめとする金融機関で証券口座を開設しなければいけません。
数多くの金融機関が証券口座を提供していますが、なかでもおすすめなのが「楽天証券」です。
楽天証券は手数料・商品ラインナップ・独自サービスのいずれにも優れたオールラウンダーなネット証券であり、総合口座数は900万を突破しています(2023年4月時点)。
国内株式の取引手数料は現物・信用とも無料(10月2日約定分~)、外国株も米国・中国・ASEANと幅広くカバーしています。
※ASEAN=シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア
投資信託は2602本をラインナップ、つみたてNISA対象商品も195本と業界最多水準です。
さらに、投資信託の「つみたて購入」を楽天カード決済にすることで、最大1%の楽天ポイントが還元されます。
日本経済新聞や日経MJを読めるサービスも展開しているので、日々情報収集しながら投資を進めていきたい方にもおすすめです。
※楽天証券に関するデータは2023年9月28日時点の確認情報に基づきます。
参考資料
MeChoice編集部
・投資信託はプロに資金の運用をおまかせできる金融商品
・投資信託の買い時はつねに「今」である
・投資信託の運用には楽天証券がおすすめ