東証プライムに上場する象印マホービン株式会社(7965、以下「同社」という)が、2023年10月2日に2023年11月期第3四半期連結決算(対象期間:2022年11月21日~2023年8月20日)を発表した。
- 国内では炊飯器やホットプレートなどが不調
- 海外では中国で大きく売上高が減少
となり、売上高は伸び悩んだ。販管費の増加もあり、営業利益以下の利益は減益となった。
象印マホービンの当第3四半期連結業績
売上高は、前年同期比+0.02%の619億3800万円となった。円安により海外売上高の円換算額が増加したことによる。
原材料価格の上昇や円安による輸入コストの増加に対しては価格転嫁を進めることで対策した。しかしながら、販管費の増加影響が大きく、以下のとおり減益となった。
- 営業利益:前年同期比▲8.1%の42億300万円
- 経常利益:前年同期比▲6.4%の54億2500万円
- 親会社株主に帰属する四半期純利益:前年同期比▲0.3%の37億1100万円
親会社株主に帰属する四半期純利益の減益率が低いのは、同社グループ内の利益構成比が変動したことにより税負担率が下がったことによる。法人税等調整額を含めても、法人税等の合計額が前年同期比▲25.8%となっている。
なお、同社は家電用品以外の事業の重要性が乏しいため、セグメント情報の記載を省略している。
象印マホービンの製品区分別の売上高
同社の製品は、「調理家電製品」「リビング製品」「生活家電製品」「その他製品」に区分できる。
象印マホービンの「調理家電製品」
「調理家電製品」には、炊飯調理(炊飯器)、湯沸調理(電気ポット・ケトル)、電気調理(ホットプレート、オーブントースター)、レンジ調理(オーブンレンジ)が含まれる。
【国内売上高】:前年同期比▲4.2%の284億3500万円
- 炊飯調理:炊飯器が苦戦
- 湯沸調理:電気ポットは低調の一方、電気ケトルは好調に推移
- 電気調理器具:ホットプレートやオーブントースターは市場縮小が続き販売が低調
- レンジ調理:新規カテゴリ商品のオーブンレンジ「EVERINO(エブリノ)」は売上増加に寄与
【海外売上高】:前年同期比+0.8%の157億2700万円
北米と東南アジアで炊飯器が好調であったが、中国や東南アジアで電気ポットなどが低調となった。
北中南米は前年同期比+12.4%と好調であったが、アジアが前年同期比▲8.4%、とりわけ中国は前年同期比▲17.3%と振るわなかった。
以上より、「調理家電製品」売上高は、前年同期比▲2.5%の441億6300万円となった。
象印マホービンの「リビング製品」
国内では、ステンレスマグやステンレスポット、ステンレススープジャーが好調に推移した。売上高は、前年同期比+3.2%の55億600万円であった。
海外では、北米の販売は前年同期比▲9.6%と低調であったが、台湾や東南アジア、韓国でステンレス製品が好調に推移してアジア全体では前年同期比+8.7%であった。売上高は、前年同期比+8.4%の80億8000万円となった。
以上より、「リビング製品」売上高は、前年同期比+5.1%の135億8700万円となった。
象印マホービンの「生活家電製品」
国内では、加湿器の販売は好調であったが、ふとん乾燥機や食器乾燥器などが低調で、売上高は前年同期比▲0.4%の21億3300万円となった。
海外では、「生活家電製品」はアジアのみで取り扱っており、加湿器が韓国で好調に推移した。売上高は、前年同期比+193.6%の4億4600万円となった。
以上より、「生活家電製品」売上高は、前年同期比+12.5%の25億8000万円となった。
象印マホービンの「その他製品」
国内売上高は、前年同期比+14.9%の11億4500万円となった。
海外は、中国で前年同期比+36.7%、北中南米で前年同期比+31.2%となり、売上高は前年同期比+9.4%の4億6200万円であった。
以上より、「その他製品」売上高は、前年同期比+13.2%の16億800万円となった。
象印マホービンの配当
剰余金配当は、中間配当・期末配当それぞれ、前期と同額の1株あたり17円であり、年間配当も前期と同額の1株あたり34円を予想している。
配当予想の修正はない。
象印マホービンの株価
2023年11月期第3四半期連結決算の発表前となる、2023年10月2日の終値は1803円であった。
年初来高値は、2023年7月13日の2180円である。
減益となった決算発表を受けて株価は急落し、2023年10月3日の終値は前日比153円安の1650円となった。

