国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」によれば、日本の給与所得者数は5078万人で、平均給与は458万円でした。平均年収は昨年より15万円上がっています。
ただ上記は正社員(正職員)や正社員(正職員)以外なども含まれているため、実感が湧かない方もいるでしょう。
日本では、年収は基本的に年代が上がるにつれ増える傾向にあります。10月は異動や転勤がある会社もあり、課長や部長といった中間管理職のお金事情が気になっているかたもいるでしょう。
高年収の課長や部長に憧れを持つ人もいれば、働かない課長や部長に不満を抱いている人もいるかもしれません。
では、課長と部長は社内にどれくらいいるのでしょうか。本記事では、業種別に課長と部長の割合を解説します。中間管理職の平均年収も紹介するので、参考にしてみてください。
【業種別】課長と部長の割合は何パーセントか
独立行政法人労働政策研究・研修機構「ユースフル労働統計2022」によると、業種別にみた課長と部長の割合は以下のとおりです。
業種別にみた課長と部長の割合
業界 課長比率 部長比率
- 建設業 9.1% 6.0%
- 製造業 6.9% 3.3%
- 情報通信業 10.4% 5.7%
- 運輸、郵便業 4.4% 2.0%
- 卸売、小売業 9.2% 4.4%
- 金融、保険業 9.3% 3.6%
- 不動産、物品賃貸業 9.7% 5.0%
- 学術研究、専門・技術サービス業 11.5% 6.2%
- 宿泊、飲食サービス業 5.6% 3.6%
- 生活関連サービス、娯楽業 6.3% 3.3%
- 教育、学習支援業 5.2% 3.3%
- 医療、福祉 3.7% 2.2%
- サービス業(他に分類されないもの) 5.7% 2.9%
産業計 7.1% 3.6%
全体の平均としては、課長の割合は7.1%、部長の割合は3.6%です。社内の約10人に1人が課長か部長という計算になります。
特に、情報通信業や学術研究、専門・技術サービス業では課長と部長の割合が高いです。一方で、医療、福祉では課長と部長の割合が低く、全体の6%程度となっています。
【業種別】課長の平均年収はいくらか
課長と部長の割合を確認しましたが、中間管理職である課長はどのくらい年収をもらっているのでしょうか。
総務省統計局「賃金構造基本統計調査」によると、業種別にみた課長級の平均年収は以下のとおりです。
業種別にみた課長級の平均年収
- 建設業 751万円
- 製造業 791万円
- 情報通信業 861万円
- 運輸、郵便業 721万円
- 卸売、小売業 781万円
- 金融、保険業 1088万円
- 不動産、物品賃貸業 857万円
- 学術研究、専門・技術サービス業 902万円
- 宿泊、飲食サービス業 552万円
- 生活関連サービス、娯楽業 593万円
- 教育、学習支援業 753万円
- 医療、福祉業 678万円
- サービス業(他に分類されないもの) 726万円
産業計 784万円
産業全体の平均は784万円となっています。
金融、保険業の課長級の平均年収が1088万円ともっとも高く、全体の平均との差は304万円です。
一方で、宿泊、飲食サービス業の課長の平均年収は552万円で、全体の平均よりも232万円低くなっています。同じ課長でも、業界によって年収に大きな差があることがわかります。
【業種別】部長の平均年収はいくらか
中間管理職である課長の平均年収を確認しましたが、管理職である部長はどのくらいの年収をもらっているのでしょうか。
総務省統計局「賃金構造基本統計調査」によると、業種別にみた部長級の平均年収は以下のとおりです。

出所:総務省統計局「賃金構造基本統計調査」をもとに筆者作成
業種別にみた部長級の平均年収
- 建設業 861万円
- 製造業 908万円
- 情報通信業 1010万円
- 運輸、郵便業 789万円
- 卸売、小売業 894万円
- 金融、保険業 1381万円
- 不動産、物品賃貸業 1006万円
- 学術研究、専門・技術サービス業 982万円
- 宿泊、飲食サービス業 769万円
- 生活関連サービス、娯楽業 673万円
- 教育、学習支援業 817万円
- 医療、福祉業 978万円
- サービス業(他に分類されないもの) 857万円
産業計 913万円
産業全体の平均は913万円で課長級の平均年収と比べて129万円高いです。やはり、管理職は高年収であることがわかります。
特に、金融、保険業の部長級の平均年収は1381万円と高額です。
就職時には業界の平均年収も調べておこう
紹介したとおり、同じ役職でも年収は大きく異なります。
就職活動や転職活動をする際は、業界の平均年収などを調べておきましょう。
お金がすべてではありませんが、少しでも経済的に余裕のある生活を送りたい人は、業界の平均年収が高い会社への就職を目指してみるのも一つでしょう。
参考資料
苛原 寛