円安とは、外国通貨に対して円の価値が低下することで、個人の財布にも直接影響があります。
そんな円安から資産を防衛するなら、外貨を保有できるFXを検討してみましょう。
本記事では円安とFXのキホンを紹介したうえで、なぜFXが円安の対策に有効なのかを解説します。
1. 円安とは
円安は他国の通貨に対して円の価値が下がることです。
外国の通貨(ドルなど)の価値に比べて円の価値が高くなることが「円高」、反対に低くなることが「円安」である。
出所:金融広報中央委員会「知るぽると 円高・円安とは」
円安は為替レートに反映されます。
為替レートとは円と外国通貨の交換比率のことです。
たとえば、円と米ドルなら、1ドル=100円などの形で示されます。
為替相場(為替レート)は、外国為替市場において異なる通貨が交換(売買)される際の交換比率です。
出所:日本銀行「為替相場(為替レート)とは何ですか?」
仮に1ドル=100円の為替レートが10円円安になると1ドル=110円となります。
言い換えれば、これまでは100円で1ドルに交換できていたのに、より多くの金額が必要となるのが円安です(今回の例でいえば、円安によって1ドルを得るのに110円必要となっている)。
2. 円安は個人のお財布にも影響する
円安は個人の生活レベルでもさまざまな影響をもたらします。
たとえば、海外旅行の負担は円安によって増加するでしょう。
旅行先のアメリカで10ドルの商品を買う場合、1ドル=100円なら1000円で購入できますが、1ドル1=150円なら1500円必要です(両替にかかる手数料は考慮しない)。
円安はマクロ経済のみならず、個人の財布にも直接大きな影響をもたらす事象なのです。
3. FXは円安の影響をヘッジするのに有効な手段
ただし、円安は金融商品の運用によってその悪影響を低減できるだけでなく、利益にすることさえできます。
なかでもFXはより直接的な方法と言えるでしょう。
ここではFXの概要やメリットを解説します。
3.1 FXとは
FXは日本円でさまざまな外貨の取引ができる金融商品です。
金融庁では以下のように定義されています。
外国為替証拠金取引は、証拠金を差し入れて、日本円と米ドルなど、2つの国の通貨の為替相場を予測して売買を行う金融商品です。外国為替を英語で“Foreign Exchange”と表すことに由来して、外国為替証拠金取引は、通称、「FX」などと言われます。
出所:金融庁「外国為替証拠金取引について」
FXでは2つの通貨をペアとして取引します。
たとえば、円と米ドルのペアであれば以下の取引が可能です。
- (円を売って)米ドルを買う
- (円を買って)米ドルを売る
FXでは2種類の利益が期待できます。
1つは「為替差益」です。
1ドル=150円など、円と外貨の交換比率(取引価格)のことを為替レートといいます。
為替差益とは、この為替レートの変動により生じる利益のことです。
たとえば、1ドル=100円の時に1米ドルを購入したとしましょう。
その後、1ドル=150円に変動したタイミングで売却すれば、50円の利益が生まれます。
これが為替差益です。
FXで狙える2つ目の利益は「スワップポイント」です。
スワップポイントについて理解するために、まずはFX取引の流れを確認しておきましょう。
<FX取引の流れ>
- 外貨を購入(あるいは売却)
- ポジション保有における購入(あるいは売却)状態の維持
- 反対売買による決済(1と反対の売買をしてポジションを手仕舞う[1で15ドルを購入したなら15ドルを売却する])
スワップポイントは(金利の低い通貨を売って)より金利の高い通貨を購入することでポジション保有期間中は毎日発生します。
ただし、以下の通り、必ずしも利益とならない点には注意が必要です。
<スワップポイントの発生パターン>
- 取引する通貨ペアのうち、購入する通貨の金利の方が高い場合→「利益」として発生
- 取引する通貨ペアのうち、売却する通貨の金利の方が高い場合→「損失(支払い分)」として発生
たとえば、トレイダーズ証券の「みんなのFX」では、スワップポイントが以下の通り発生します。
<スワップポイント例>
通貨ペア |
スワップポイント(10万通貨取引の場合・1日あたり) |
トルコリラ/円 |
280円 |
メキシコペソ/円 |
261円 |
南アフリカランド/円 |
171円 |
※「みんなのFX」公式サイトより(2023年9月4日時点)
なお、FXでは外貨を取引しますが、事前に本物を用意する必要はありません。
取引の結果生じた利益は円で受け取れますし、発生した損失も円で支払うことになります(いずれもFX口座の残高で処理)。
3.2 FXで外貨を保有すれば円安対策になる
FXでは(円を売却して)外貨を保有できるため、円安による悪影響をヘッジする役割が期待できます。
たとえば、米ドルを1000通貨(1000米ドル)保有すれば、1円の円安が1000円の利益となるのです(外貨から円に再び戻した時に1000円増えている)。
円安を逆手にとって少しでも利益を稼ぐことで、家計への圧迫を低減することができるでしょう。
4. FXを始めるなら「みんなのFX」がおすすめ
FXをこれから始める方には「みんなのFX」がおすすめです。
「みんなのFX」は「MINKABU(みんかぶ)」の2023年版FX証券年間ランキングで人気1位となったFXサービスであり、業界最狭水準のスプレッドのほか、高スワップも両立していることが特徴となっています。
※スプレッドとはFXにおける実質的なコストのこと
最低取引単位は初心者にも安心な1000通貨から。サポート体制も整っており、電話は毎日7:00~22:00(土日を除く)、メールは365日24時間体制で問い合わせに対応しています。
なお、みんなのFXはトレイダーズ証券が運営しています。同社は東証に上場するトレイダーズホールディングスの子会社なので、安心して取引を始められるでしょう。
参考資料
MeChoice編集部
・円安は円の価値が外国通貨に対して低下すること
・FXは外貨を購入・保有・売却することで利益を狙う金融商品
・FXは円安の影響を低減するのに有効な手段