資産は複利を活用した運用で雪だるま式に大きくなります。

投資を行う上では複利はぜひとも覚えておきたいところです。

いっぽう、投資初心者向けのポピュラーな金融商品といえば投資信託を真っ先に思い浮かべる方も多いでしょう。

投資信託でも複利を活かした運用はできるのでしょうか?

本記事では投資信託や複利のキホンをおさらいしつつ、投資信託を複利的に運用する方法を紹介します。

あわせて、投資信託の複利的運用におすすめの金融商品や証券口座も紹介するので、投資信託の運用に興味がある方はぜひ参考にしてください。

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1. 複利とは

複利とは利息にも利子が適用されることです。

利子にもまた利子がつくことを、「複利」という。
金融広報中央委員会「知るぽると」

具体例を用いて説明しましょう。

仮に年10%の利子で100万円を預金したとします。

(税を考慮しなければ)1年間の利益は10万円です。

<計算式>

  • 100(万円)×0.1(10%)=10(万円)

2年目の利益はどうでしょうか?

複利の場合、2年目の利益は110万円の10%で11万円となります。

<計算式>

  • 計算式:110(万円)×0.1(10%)=11(万円)

このように元本だけでなく、それまでに生まれた利益(利息)にも利子がつくことを複利といいます。

ちなみに利息の計算方法には複利のほかに「単利」と呼ばれるものもあります。

単利は元本にのみ利子が適用され、それ以後に生まれた利益は計算の対象外とする計算方法です。

2. 複利効果の魅力

複利は利息に対しても利子が適用されます。

そのため、複利で運用すると、元本と利息は指数関数的に膨らんでいくのです。

これを「複利効果」といいます。

出所:MeChoice編集部

正確を期すると投資商品に複利はありません。

ただし、複利と同じ効果を得ながら資産を雪だるま式に大きくすることはできます。

なかでも「投資信託」は初心者でも簡単に取り組むことができるのでおすすめです。

では、そんな投資信託とはどのような金融商品なのでしょうか?

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3. 投資信託とは

投資信託はプロに資金の運用をおまかせできる投資商品です。

投資信託協会では以下のように定義されています。

「投資信託(ファンド)」とは、一言でいえば「投資家から集めたお金をひとつの大きな資金としてまとめ、運用の専門家が株式や債券などに投資・運用する商品で、その運用成果が投資家それぞれの投資額に応じて分配される仕組みの金融商品」です。
出所:投資信託協会「そもそも投資信託とは?」

2023年現在、商品数は約6000本で、それぞれ運用方針や主要な投資対象などが異なります(出所:投資信託協会「投資信託の全体像(純資産総額・ファンド本数)直近データのバックナンバー」)。

出所:MeChoice編集部

投資信託には以下の手数料がかかります。

  • 購入時手数料:投資信託の購入時にかかる手数料
  • 信託報酬:投資信託の保有中にかかる手数料。保有額に対して年率の形で毎日発生する
  • 信託財産留保額:投資信託の解約時にかかる手数料

ただし、最近では購入時手数料と信託財産留保額を無料としている投資信託も数多く見られます。

3.1 投資信託の始め方

投資信託は証券口座を開設することで購入できます。

証券口座にお金を入金すれば、あとは運用したいファンドを購入するだけです。

購入時よりも高い値段で解約すれば、その差額が利益となります。

ただし、購入時の価格を下回った状態で解約すれば、逆にその差額が損失となります。

出所:MeChoice編集部

4. 複利的な効果を活かすなら「分配金なし」のファンドがおすすめ

投資信託を複利的に運用するなら「分配金なし」のファンド(商品)を選びましょう。

「分配金なし」ファンドは運用益を投資家に配ることなく再投資に充てることで複利的な運用を行う投資信託商品です。

出所:MeChoice編集部

対して、「分配金あり」ファンドは利益を定期的に(分配金として)投資家へ還元してしまうため、複利的な効果が期待できません。

出所:MeChoice編集部

「分配金なし」ファンドと「分配金あり」ファンドは明確に区別されているわけではありませんが、見分けるのは簡単です。

ファンドの販売会社や運用会社がホームページにアップするマンスリーレポートなどを確認すれば、分配金実績の項目があります。

そのなかの設定来累計が0円であれば「分配金なし」ファンドである可能性が高いと言えるでしょう。

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4.1 投資信託を複利的に運用するなら検討したい投資信託3選

ここまでで投資信託を始めようと思い立った方もいるでしょう。

そこで本章では、複利的に運用できるおすすめ投資信託3選を紹介します。

投資信託の運用に興味がある方はぜひ参考にしてください。

  1. eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)
  2. eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)
  3. eMAXIS Slim先進国株式インデックス

4.2 eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)

期間収益率(過去3年)

71.2%

信託報酬率

年率0.05775%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)のマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

全世界の株式に投資する商品となっています。

全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。

「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2022」で1位に輝いた実力派の投資信託となっています。

4.3 eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)

期間収益率(過去3年)

72.4%

信託報酬率

年率0.05775%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim 全世界株式(除く日本)のマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

日本以外の全世界の株式に投資する商品となっています。

すでに日本株を運用している方や日本株以外の全世界の株式に幅広く分散投資をしたい方におすすめです。

4.4 eMAXIS Slim先進国株式インデックス

期間収益率(過去3年)

79.4%

信託報酬率

年率0.09889%

運用できる主な証券会社

楽天証券・マネックス証券・SBI証券

つみたてNISA対応

eMAXIS Slim先進国株式インデックスのマンスリーレポートによる(2023年8月31日現在)

低コストファンドのシリーズで知られるeMAXIS Slimシリーズの投資信託です。

先進国の株式市場を投資対象としています。

フランスやイギリスといった先進国はインドや中国などの新興国に比べてローリスク・ローリターンな運用が期待できます。

長期的にリスクの低い安定成長を狙うのであれば、ぜひ検討したい商品です。

5. 投資信託の運用には楽天証券がおすすめ

投資信託を始めるには証券会社をはじめとする金融機関で証券口座を開設しなければいけません。

数多くの金融機関が証券口座を提供していますが、なかでもおすすめなのが「楽天証券」です。

楽天証券は手数料・商品ラインナップ・独自サービスのいずれにも優れたオールラウンダーなネット証券であり、総合口座数は900万を突破しています(2023年4月時点)。

国内株式の取引手数料は現物・信用とも無料(10月2日約定分~)、外国株も米国・中国・ASEANと幅広くカバーしています。

※ASEAN=シンガポール、タイ、マレーシア、インドネシア

投資信託は2602本をラインナップ、つみたてNISA対象商品も195本と業界最多水準です。

さらに、投資信託の「つみたて購入」を楽天カード決済にすることで、最大1%の楽天ポイントが還元されます。

日本経済新聞や日経MJを読めるサービスも展開しているので、日々情報収集しながら投資を進めていきたい方にもおすすめです。

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参考資料

MeChoice編集部