人生100年時代といわれるように、日本人には長い老後が待っています。

退職して趣味や旅行など、これまで出来なかったことを実現したいと思い描く方も多いでしょう。一方で趣味や旅行を実現するにはお金が必要です。

長く生きるということは、これまで以上に生活費が必要になることが予想されます。老後のお金事情を考えると、年金が挙げられますが、年金だけで生活することが難しくなっているのが現状です。

特に、単身世帯ではお金の準備を一人で行う必要があるため、老後の資金計画は重要です。

そこで今回は、70歳代の単身世帯にスポットをあて、将来のお金事情を考察していきます。

1. 高齢者世帯で増える「おひとりさま」の割合

厚生労働省「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」によると、2022年時点の65歳以上の高齢者世帯のうち、ひとり世帯(単身世帯)の割合は、31.8%であることが分かりました。

1986年時点を見ると、「三世代世帯」が約45%を占めています。ところがこの36年後で、「三世代世帯」はわずか7.1%まで減少。

その代わりに単独世帯が増加し、約3倍に迫る勢いで増えています。

家族の有り様が変わる中で、一人で老後を迎える方もいるでしょう。

単身世帯には、ライフプランやお金の計画が比較的立てやすいというメリットがあります。一方、収入源が1本になるため、貯蓄や年金の実態を知っておく必要があるでしょう。