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(初公開日:2021年9月4日)

「人生100年時代」と言われる今、老後の生活を心配される方は多いですよね。中でも独身の方やシングル世帯のおひとりさまだと、自分ひとりで老後生活していけるだろうかと不安になることもあるでしょう。

老後資金の基本となるのは、国民年金や厚生年金といった公的年金です。公的年金は働き方によって受給できる金額が異なるもの。特に厚生年金は男女で差が出やすい傾向にあります。

今回は男女別に分けて、おひとりさまの場合は毎月いくら公的年金を受給できるのか、現状から探っていきます。

1. 会社員や公務員など、厚生年金のひと月の受給額は?

働き方によって受給できる公的年金は異なります。20歳以上なら原則全員が加入するのが「国民年金」。会社員や公務員、またパートでも会社の規模によっては一定条件を満たせば加入できるのが「厚生年金」。自営業やフリーランスの方は厚生年金に加入できないため、国民年金のみとなります。

まずは厚生労働省年金局の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」から、厚生年金のひと月ごとの受給額の分布図を男女別にみていきましょう。

国民年金【男性】年金月額階級別老齢年金受給権者数
~1万円未満…1万2693人・1万円以上~2万円未満…6万803人・2万円以上~3万円未満…22万1983人
3万円以上~4万円未満…70万6206人・4万円以上~5万円未満…134万5582人
5万円以上~6万円未満…312万4529人・6万円以上~7万円未満…849万4551人
7万円以上…38万1323人

国民年金【女性】年金月額階級別老齢年金受給権者数
~1万円未満…6万6247人・1万円以上~2万円未満…24万4695人・2万円以上~3万円未満…74万63人
3万円以上~4万円未満…226万4161人・4万円以上~5万円未満…336万406人
5万円以上~6万円未満…454万1337人・6万円以上~7万円未満…598万7227人
7万円以上…144万306人

上記の図で見ると、男性平均が約16万円台、女性平均が約10万円台です。

厚生年金は加入月数や収入に応じて受給できる金額が異なります。女性の場合、男性に比べて賃金が少なかったり、育児や介護で離職されたりする傾向にあるため少ないと考えられます。

もちろん男性と同じように働かれてきた方は、女性の平均額より多く貰える可能性もあります。分布を見て分かるように、女性でもひと月15万円以上、中には20万円以上受給されている方もいます。