子供の頃は親の転勤などから、大人になってからは進学、就職、転職、結婚などで引越しを経験したという人も多いでしょう。新居での生活をスムーズに始められるかどうかは、引越し作業がうまくいくかどうかにも少なからず影響を受けます。
一方、独立行政法人国民生活センターが公表しているデータによると、「引越しサービス」に関する相談は、公表されている2012年以降を見る限り、年間に2,000件を大きく上回る件数で推移しています。相談内容としては、作業中に荷物を破損・紛失されたといったものや、料金に関するものなどがあるとされています。
また、エイチームのグループ会社であるエイチーム引越し侍はこのほど、運営する引越し比較サイト「引越し侍」の利用者へ実施したアンケート結果を元にした「引越しのトラブル」に関する調査結果を公開しました。実際に起こったトラブルとはどのようなものなのでしょうか。
引越しをした人の約13%がトラブルを経験。トラブル時の対応には不満足の人が多い
引越しでトラブルを経験している人は、全体の12.8%という結果になりました。
ランキング上位にあがったトラブルの具体的な事例としては、「荷物の傷・破損」「引越し当日の作業内容・対応スタッフへの不満」「引越し業者内の伝達・共有ミス/説明不足」「日程・時間に関する不満」などがあげられました。中でも突出して多かったのが「荷物の傷・破損」。このアンケートで「トラブル経験あり」と回答した人の約3割がこのトラブルを経験していたということです。
個別回答では、以下のような「荷物の傷・破損」に関するトラブルが紹介されています。
- ブルーレイプレイヤーの故障。電子レンジから異音。(男性・30代)
- 手際の良さには、感心しましたが…家具の分解の際、力ずくで分解されてしまったために、家具を壊されてしまいました。(女性・20代)
- タンスの一部が損傷した(男性・40代)
トラブル時に満足度が高い対応、低い対応とは
では、実際にトラブルが起きてしまったときの引越し業者の対応に対してはどのように感じたのでしょうか。
このアンケート結果では「非常に良かった」「良かった」という回答(31.8%)を、「あまり良くなかった」「悪かった」との回答(37%)が上回っています。
ただし、トラブル時が発生しても、その後の対応の満足度が高かった引っ越し業者もあるようです。
トラブルが発生した後の対応が「非常に良かった」「良かった」と判断された引越し業者は「臨機応変で柔軟な対応」(27%)、「手際が良く、迅速な対応」(26%)、「会社として丁寧かつ適切で信頼できる対応」(24%)など、その場ですぐに、顧客が満足できる解決策を提示してくれたという点が高く評価されています。
逆に、トラブル対応が「あまり良くなかった」「悪かった」と感じた人があげた理由としては「誠意を感じない、不親切な対応」(36%)が突出して多く、次いで「返事がない・対応がされない」(12%)、「謝罪がない」(11%)が続いたということです。
まとめ
いかがでしたか? 実際にあったトラブル事例では、「荷物の傷・破損」や「事前に伝えていた内容と違う」などの内容が目立ちます。
見積もり金額だけでなく、トラブルが起きない体制を整えているかどうか、万が一トラブルが起きてしまったときの対応力といった点にも目を向けて引越し業者を選ぶことも大切だといえそうですね。
出所:エイチーム引越し侍「引越しのトラブル」に関する調査レポート
LIMO編集部