4. 無理のない返済計画を立てる
住宅ローン破綻を防ぐためには、無理のない返済計画を立てることが何よりも大切であるといえるでしょう。
頭金なしで住宅ローンを組める場合もあります。とはいえ、頭金が準備できていれば金融機関からの借入額は少なくなるので、毎月の返済が楽になります。いつかマイホームを!と考えている場合は、頭金の準備を意識して貯蓄を進めていきたいものです。
多くのライフイベントが待ち受ける20~30代のうちは、ギリギリの返済計画を立てないよう注意が必要といえそうです。特に子育て世帯では教育費の準備と並行して住宅ローンの準備を進める必要があります。
ボーナス併用払いを選んだ場合、ボーナスが出なかった場合にたちまち返済が滞るという事態になりかねません。ボーナスを使わなくても無理なく返済を続けられるプランを選ぶほうが安心といえるでしょう。
また、住宅ローン減税が使える期間はローン残高を無理に減らさないほうが節税になる場合がある点は、ぜひ知っておきたいところです。
5. マイホームは「買った後」もお金がかかる!
マイホームを買うことで発生する出費は住宅ローンだけではありません。固定資産税・都市計画税、火災保険、マンションであれば管理費や修繕積立金なども発生します。駐車場代がかかる世帯もあるでしょう。
修繕・リフォーム費用が必要となることも想定しておきたいところです。子どもが異性同士のきょうだいであれば、早めに別々の個室が必要になるかもしれません。将来、老親を呼び寄せて同居する、といったケースも考えられるでしょう。
経年劣化以外の理由で「住まいの手直し」が必要となる可能性も念頭に入れておきたいですね。
また、40~50代は子どもの進学で教育資金がピークになる世帯が多い時期です。とくに高校卒業後の進学費用にはまとまった資金が必要となりますので、早いうちからコツコツと貯蓄を進めていきましょう。
6. 老後資金も視野に入れて!
住宅ローンは定年退職前に完済することが望ましいといえますが、さきほどご紹介したデータからは、60代以降も住宅ローンが残っている世帯が一定数いることが推測できます。定年退職金で住宅ローンを一括返済するのも選択肢の一つですが、老後資金の準備具合も考慮する必要がありそうです。
購入当初はベストな選択であっても、状況に応じてその後の見直しが必要となることもあります。これはローンの組み方だけではなく、間取りや立地といったマイホームそのものの条件についてもいえることでしょう。
家族のライフイベントを長いスパンで俯瞰しながら、マイホーム計画を進めていきたいものですね。