新NISAで住宅ローンの繰り上げ返済資金を準備するときの注意点2つ

最後に、新NISAで住宅ローンの繰り上げ返済資金を準備する場合の注意点を見ておきましょう。

金利が大きく上昇したら予定を前倒しして繰り上げ返済する

変動金利で住宅ローンを組んでいると、将来的に金利が大きく上昇する可能性があります。

その場合、その時点で積み立てた資金を活用して、早めのタイミングで繰り上げ返済をしましょう。

繰り上げ返済を先延ばしするのは、住宅ローンの低金利を利用するためです。金利が上がってしまえば繰り上げ返済で、支払う利息を抑えたほうが有利です。

変動金利を選んだ人は、常に金利動向に注意しながら返済していきましょう。

あまり大きなリスクを取る運用を避ける

新NISAで繰り上げ返済資金を準備する場合、リスクの高すぎる運用は避けましょう。引き出しの際の元本割れをできるだけ避けたいためです。

運用期間が長い場合、基本的には比較的安定した運用成果を期待できますが、引き出しのタイミングが早まる可能性もあります。

たまたま大きな経済変動が起きるような場合、ハイリスクな運用では大きな損失を被るおそれがあります。

あくまで目標は住宅ローンの金利を上回る程度と考え、過度な利益を狙わないほうがよいでしょう。

繰り上げ返済資金の準備に新NISA活用の検討を

住宅ローンを35年などの長期で組む場合、契約年齢によって繰り上げ返済が必要になる人も多いでしょう。

収入のある現役時代に余裕のある返済額で契約し、余裕資金を運用して繰り上げ返済資金を準備するのも1つの方法です。

その際に、運用益が非課税になって引き出しが自由にできる、新NISAを活用してはいかがでしょうか。あまり大きなリスクを取らずに堅実に積み立てていくとよいでしょう。

参考資料

松田 聡子