神戸物産のセグメント情報

同社は、「業務スーパー事業」「外食・中食事業」「エコ再生エネルギー事業」の3つの報告セグメントで構成される。

神戸物産の業務スーパー事業

「業務スーパー」の出店状況は、出店34店舗、退店9店舗となり、純増25店舗の総店舗数は1032店舗(2023年7月末時点)となった。新規出店は、直轄エリアに26店舗、地方エリア8店舗であった。

為替の急激な変動や物価上昇による仕入れコストの増加といった減収要因はあった。しかしながら、価格戦略が功を奏したことや、「業務スーパー」の魅力であるプライベートブランド商品が多くのメディアで取り上げられたことで、業績の拡大が続いている。

以上より、セグメント売上高は前年同期比+12.1%の3280億6700万円、セグメント利益は前年同期比+4.6%の255億5000万円であった。

なお、「業務スーパー」について、直営は3店舗のみで、それ以外はフランチャイズ運営である。

神戸物産の外食・中食事業

ビュッフェレストラン「神戸クック・ワールドビュッフェ」、焼肉オーダーバイキング「プレミアムカルビ」、惣菜店「馳走菜(ちそうな)」が、本セグメントに分類される。

当第3四半期は3業態すべてが好調に推移した。ゴールデンウィークや夏休みなどのイベントにより集客が好調であったことによるものである。

「神戸クック・ワールドビュッフェ」

出店状況は、出店3店舗、退店0店舗であり、純増3店舗の結果、総店舗数が14店舗となった。

マスク着用要請や会食における人数制限の解除、外国人観光客の増加等により、集客は新型コロナコロナウイルス感染症拡大前に近い水準まで回復してきている。

「プレミアムカルビ」

出店3店舗、退店0店舗であり、純増3店舗の結果、総店舗数は19店舗となった。

メディアで紹介される機会も増加し、年々その注目度が高まっている。利用顧客数の増大に加え、新規出店による店舗数の増加もあり、事業の拡大と効率化が進んだ。

「馳走菜」

「馳走菜」の出店状況は、出店17店舗、退店2店舗であり、純増15店舗の結果、総店舗数は2023年5月に全国で100店舗を超えて、計102店舗となった。

原材料の価格高騰が続くなか、価格改定やメニューの改廃、調理オペレーションの効率化などに取り組み、価格優位性を維持している。加えて、業務スーパーの集客力向上へのシナジー効果が高く、加盟店の出店意欲も高まっており、店舗数の大幅な増加によって売上高は拡大傾向にある。

以上より、セグメント売上高は前年同期比+54.7%の3280億6700万円と大幅増収となり、セグメント利益は3億6000万円と2019年度以来の黒字となった。