9月の値上げ品目で最も多いのは「調味料」。次いで「加工食品」も

2023年9月に値上げされた品目数が最も多かった分野は、みそやしょうゆといった「調味料」で1257品目と最多となりました。

9月から値上げされる調味料の一例として、マルサンアイ株式会社は、2023年9月1日出荷分より「みそ及びみそ加工品 (即席みそ汁、調理みそ、液状みそ)」の価格改定を実施すると発表しています。

同様に、寿がきや食品株式会社は、2023年8月1日及び9月1日出荷分より、「鍋つゆ」、「つゆ」製品の価格を改定すると発表しています。

次いで多かった品目として「加工食品(490品目)」が挙げられ、チルドや冷凍食品、肉製品を中心に値上げがされています。

加工食品の一例として、日本ハム株式会社は、2023年9月1日より、一部の家庭向け商品(ハム・ベーコン 18品目)について、納品価格の改定を発表しています。

その他にも、柿の種やアメ、チョコレート菓子といった幅広いジャンルの「菓子類」も値上げの対象となっており、9月の値上げも家計に大きな影響を与えることが予想されます。

2023年の値上げラッシュは10月を最後にピークアウトしていく?

株式会社帝国データバンクの調査では、2023年通年の値上げ品目数は累計で3万1036品目となっており、2022年通年の2万5768品目をすでに上回った状態となっています。

2023年通年では、「加工食品」が1万1772品目値上げとなっており、全食品分野で唯一1万品目を超えています。

また、輸入小麦粉や生乳、カカオ豆といった原材料価格が上昇したことにより「菓子類」の値上げも目立つ結果となりました。

年間の値上げ品目数の累計としては、バブル崩壊以降で前例のない記録的な値上げラッシュとなっているのがわかります。

とはいえ、8月末時点では、9月〜11月も前年と比較して品目数が減少傾向にあり、8月以降4ヶ月連続で前年同月を下回るとうかがえます。

2023年の値上げラッシュの大きな要因は、前年に急激に値上がりした原材料価格が背景とされているため、その上昇分が販売価格に反映できている企業およびに商品が増えてきていることから、10月をピークに徐々に価格が落ち着き始めるでしょう。