年金支給日は偶数月の15日に行われ、直近だと8月15日に「2ヶ月分」の年金の振り込みがされました。

次の年金支給日は10月13日(15日が土日祝日にあたるため直前の平日に前倒し)となります。

毎月ではなく2ヶ月に1回の支給のため、年金受給者は次の支給日まで、2ヶ月分の年金支給額でやりくりする必要があります。

とはいえ、年金だけでは不足するケースもあり、実際に厚生労働省の「2022(令和4)年国民生活基礎調査の概況」では、100%年金だけで生活している人は、全体の44%となっています。

半数以上の人が年金だけでは生活のやりくりが難しいため、貯蓄を切り崩す選択を余儀なくされる生活を送っているとうかがえます。

では、年金エイジである60歳代以降の平均貯蓄額はどのくらいなのでしょうか。

本記事では、年金エイジの貯蓄額と支出額について詳しく解説していきます。

年齢別に受け取れる「厚生年金」と「国民年金」の支給額についても紹介しているので、老後の参考にしてみてください。

1. 年金エイジの厚生年金と国民年金受給額はいくらか

まずは年金エイジの年金受給額を年齢別に見ていきましょう。

厚生労働省の「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、老後に受け取れる「厚生年金」と「国民年金」の平均受給額は下記のようになりました。

国民年金全体の平均月額は「5万6368円」で、男性平均月額は「5万9013円」、女性平均月額は「5万4346円」となっています。

国民年金は「保険料が一律」であることから、加入期間と納付月数が同じであれば、同じ給付額となるため、年金額に大きな差が生じないのが特徴です。

一方で、厚生年金の全体の平均月額は「14万3965円」で、男性平均月額は「16万3380円」、女性平均月額は「10万4686円」となっています(国民年金の金額を含みます)。

厚生年金は、現役時代の年収や加入期間などが反映されるため、受給額に個人差が生じやすくなっています。

厚生年金であっても月14万円前後と、老後を安泰に暮らすためにはやや心もとなく、国民年金の場合は月5万円前後とさらに生活が苦しくなる状況がうかがえます。

さらに上記の受給額は、税金や社会保険料が「天引きされる前」の額面であるため、実際の手取り額はこれより少ないケースが多いです。