みなさんは、毎月どれくらい生活費を使っているか把握していますか。

元信金マンである筆者の経験から、お金を貯められる人の共通点の一つとして、「収支を把握している人」が挙げられます。

現役世代のうちから収支を把握し、老後に向けてコツコツとお金を貯めていきたいものです。

そもそも、老後には、生活費がいくら必要で、その生活費は公的年金だけで賄えるのでしょうか。

世帯によって収支状況は異なるため、今回はおひとりさまに注目し年金や生活費のデータを眺めていきたいと思います。

1. おひとりさまは増加傾向

内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」によると、50歳時の未婚割合は以下のように右肩上がりで推移しています。

• 1970年:男性1.7%・女性3.3%
• 2020年:男性28.3%・女性17.8%

50歳時の未婚割合は、1970年から2020年にかけて右肩上がりで上昇しています。働き方、生き方、考え方など多様化が進む現代では、今後も未婚を選択する人が増えていくと予想されています。

おひとりさまが増えていくことで、少子高齢化もますます加速するでしょう。そうすると、現役世代がシニア世代を支える仕組みである「公的年金」の事情が変化するかもしれません。

つまり、現行の給付水準が維持されなくなる可能性があるということです。

未来のことは想像の範囲に過ぎませんが、いずれにしても「おひとりさま」が老後に向けてやるべきことは、年金だけに頼らない資産形成ではないでしょうか。

まずは、いまの「おひとりさま」シニアの暮らしぶりを参考に、老後のお金事情を考察してみましょう。