内閣府の「令和4年版  少子化社会対策白書」によると、第1次ベビーブーム世代が25歳前後の年齢を迎えた1970年から1974年にかけての婚姻件数は、年間100万組を超えたそうです。

しかし、これ以降、婚姻件数、婚姻率ともに低下傾向に。

2010年までの婚姻件数は横ばいで推移していましたが、2011年以降は低下を続け、2018年には初めて60万組台を割り込みました。そして2020年には53万組を下回り、婚姻率とともに過去最低を更新しました。

データを確認する限り、「おひとりさま」は増加傾向にあるようですね。今回はおひとりさまのデータを眺めていきたいと思います。

1. 40歳代・50歳代「おひとりさま」の貯蓄額はいくら?中央値も見る

内閣府「令和4年版 少子化社会対策白書」によると、50歳時点における未婚割合は年々増加。

2015年時点で「男性24.8%・女性14.9%」だった未婚割合は、2020年時点で「男性28.3%・女性17.8%」と男女ともに約3%増加しています。

お金も時間も自由な「おひとりさま」ですが、老後も自分ひとりの資産で生きていかなければいけません。

40歳代・50歳代の単身世帯の方は、どのくらい貯蓄をしているのでしょうか。

金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査」より、40歳代・50歳代おひとりさま世帯の貯蓄額を見ていきます。

《40歳代・おひとりさまの貯蓄額》

  • 平均値:657万円
  • 中央値:53万円

《50歳代・おひとりさまの貯蓄額》

  • 平均値:1048万円
  • 中央値:53万円

40歳代・50歳代ともに、平均値と中央値の乖離が大きいですね。

平均値は、極端に大きい(小さい)数字の影響を受けてしまうため、ここでは、より実態に近いと考えられる「中央値」を見ておきましょう。

40歳代と50歳代ともに、中央値は53万円です。

貯蓄ゼロの世帯は、40歳代で約36%、50歳代で約40%という結果に。一方で貯蓄額1000万円超の世帯は、40歳代・50歳代ともに20%程度と二極化している様子がうかがえます。