4. 老後資金3000万円を貯めるには
ゆとりある生活のためとはいえ、貯蓄3000万円にもなれば額が大きすぎてそう簡単に貯められるものではないですよね。
では、いったいどのように貯めればいいのでしょう。そこで考えたいのが資産運用の活用です。
資産運用といっても、100万円や1000万円などまとまった金額が必要なわけでなく、月1万円や2万円から少額で積立投資をする方法があります。
たとえば金融庁の資産運用シミュレーションによると、毎月3万円を30年間、年平均利回り6%の海外株式で積み立て投資した場合、できあがる資産は約3014万円です。
投資は、長期運用することで複利のちからをより効果的に発揮することができ、資産を大きく増やす期待ができます。
今回のシミュレーションで出た結果のように、毎月少額の積み立てから不自由ない老後を過ごすための資産を築ける可能性があるなら、なるべく早くから投資を始めてみるのもいいのではないでしょうか。
5. まとめにかえて
今回は、60歳代の貯蓄事情について見てきました。その結果、60歳代の4.4人に1人は3000万円以上の貯蓄があるという少し羨ましいデータもありましたね。
まとまった貯蓄がある人のなかには、1000万円、2000万円を超える退職金を受け取ったり、遺産相続でそれだけの貯蓄があったりする方もいるかもしれません。
ただ、今回の記事で触れたように毎月コツコツと投資を続ければ2000万円、3000万円以上の資産を築くことも難しくはありません。
老後、自分の好きな人生をおくるためにも、早い内からコツコツと老後資金を貯める準備を始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 斎藤 慧「還暦60歳代の貯蓄「3000万円以上」の羨ましい人はどれくらいいる?老後資金の柱「年金」も学ぶ」(LIMO)
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査(令和3年)各種分類別データ]」
- 厚生労働省「平成30年就労条件総合調査」
- 厚生労働省「令和2年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
鶴田 綾