「定年後は年金で静かに暮らす」は昔の話になりつつある
本記事では、高齢者世帯の「平均所得」や「貯蓄割合」について詳しく解説していきました。
高齢者世帯の平均所得は「318万3000円」で、そのうちの年金額は約200万円となっており、月にすると「約16万6000円」となります。
夫婦で老後生活を送ることを想定したうえで必要と考える最低日常生活費は「月額で平均23万2000円」とされており、年金だけで生活していくハードルの高さがうかがえます。
現代においては、60歳代で働くシニア世代も多くなっており、実際に総務省が発表した調査データでは、60〜64歳の71.5%、65歳〜69歳の50.3%、65歳以上の25.1%が就労しています。
働けるうちは働いて年金だけで不足する支出額をカバーできれば良いのですが、高齢になると、身体的にいつまでも働けるわけではありません。
「定年後は年金だけで静かに暮らす」というのは今や昔の話になりつつある現代では、現役時代にいかに老後資金を準備できるかが、老後を安泰に過ごすために大切なキーとなり得ます。
本記事を参考に、老後の収入・支出を把握し、ライフプランやマネープランを今一度見直してみると良いでしょう。
参考資料
- 厚生労働省「2022(令和4)年 国民生活基礎調査の概況」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和3年以降)」
- 公益財団法人「老後の生活費はいくらくらい必要と考える?」
- 総務省「統計からみた我が国の高齢者」
太田 彩子