電通グループのセグメント情報
同社は、「日本」「Americas」「EMEA」「APAC」の4つを報告セグメントとしている。
電通グループの日本事業
広告市況は軟調に推移したが、CT&T(カスタマー・トランスフォーメーション&テクノロジー)領域は好調を維持し、売上総利益のオーガニック成長率は1.4%、売上総利益は前年同期比+1.8%の2201億3300万円となった。
物価上昇及びコロナ禍からの回復に伴う諸経費の増加、子会社による賞与引当方法の変更などにより、調整後営業利益は前年同期比▲15.0%の485億2300万円、オペレーティング・マージンは22.0%(前年同期は26.4%)となった。
電通グループのAmericas事業
Americas(米州)における売上総利益のオーガニック成長率は▲6.2%であった。主要国別にみると、カナダなどは堅調であったが、米国などは厳しい状況となっている。
以上より、Americasの売上総利益は、前年同期比+2.5%の1505億2200万円、調整後営業利益は同前年同期比+2.1%の285億3500万円、オペレーティング・マージンは19.0%(前年同期は19.0%)となった。
電通グループのEMEA事業
EMEA(ロシアを除くヨーロッパ、中東及びアフリカ)における売上総利益のオーガニック成長率は、DACH区域での一時的要因の影響により、△5.2%となった。主要国別にみると、イギリス、スペイン、デンマーク、オランダなどは堅調であったが、スイス、ドイツ、イタリア、フランスなどは厳しい状況となっている。
以上より、EMEAの売上総利益は、前年同期比+4.6%の1057億900万円であったが、物価上昇およびコロナ禍からの回復に伴う諸経費増加などにより、調整後営業利益は前年同期比▲65.6%の57億2700万円、オペレーティング・マージンは5.4%(前年同期は16.5%)となった。
電通グループのAPAC事業
APAC(日本を除くアジア太平洋)における売上総利益のオーガニック成長率は△7.4%であった。主要国別にみると、台湾などは堅調であったが、中国、オーストラリア、インド、タイなどは厳しい状況となっている。
以上より、APACの売上総利益は、前年同期比▲1.4%の483億1100万円であったが、物価上昇およびコロナ禍からの回復に伴う諸経費増加などにより、調整後営業利益は▲18億6900万円(前年同期の調整後営業利益は64億7300万円)、オペレーティング・マージンは▲3.9%(前年同期は13.2%)となった。