ユーグレナのセグメント情報

同社は、「ヘルスケア事業」「バイオ燃料事業」「その他事業」の3つを報告セグメントとしている。

ユーグレナのヘルスケア事業

ヘルスケア事業では、機能性食品や飲料等の開発・販売及び化粧品の開発・販売を行っている。

直販において、広告投資の拡大と機動的な配分が奏功し、グループ定期顧客数が1年半ぶりに増加に転換となった。とりわけ、「からだにユーグレナ」は顧客数が15ヶ月連続で純増しており、広告もオフラインを中心に好調である。また、2022年7月1日に連結子会社化した「株式会社はこ」が収益貢献した。

結果、セグメント売上高は前年同期比+1.4%の205億1000万円となった。

セグメント利益は7億2400万円(前年同期は▲1億2200万円)であった。

キューサイ連結子会社化に伴う、棚卸資産のステップアップ評価益の費用化処理は、2022年度で完了している。当第2四半期では、キューサイを含む過去のM&Aによる無形固定資産及びのれん等の、償却費11億3200万円を計上したことが影響した。

ユーグレナのバイオ燃料事業

バイオ燃料事業事業では、ユーグレナ等の微細藻類やその他バイオマス資源のバイオ燃料原料としての利活用や、バイオマス資源を活用したバイオ燃料の開発・製造・販売の商業展開に向けて、各種研究開発やパートナーシップ構築を行っている。

バイオジェット・ディーゼル燃料実証プラントにおけるバイオ燃料の実証製造を継続するとともに、当社が製造・供給するバイオ燃料(ブランド名「サステオ」)の導入先の開拓や、バイオジェット・ディーゼル燃料商業プラントの建設に向けた取り組みを推進している。

実証事業では、バイオ燃料の導入事例が当第2四半期までに累計84件に達した。また、2023年5月のG7広島サミット(主要国首脳会議)において「陸・海・空」の全領域のモビリティに「サステオ」を供給した他、本邦初となる航空自衛隊戦闘機へのSAF給油等を実現した。

商業プラント建設では、マレーシアにおいて商業規模のバイオ燃料製造プラントの建設及び運転するプロジェクトを進めており、2023年中に協業3社間で最終投資決定を行い、2025年完成を目指している。
 
また、商業化後を見据えて、サプライチェーン構築に向けた取り組みや研究開発活動も展開している。

サプライチェーン構築は、バイオ燃料のテスト取引を進めており、当第2四半期に大口取引を実行し、当第1四半期比+8億円の増収を達成した。

研究開発活動については、マレーシアに「熱帯バイオマス技術研究所」を開設した。ユーグレナなどの微細藻類、その他の藻類や植物など、バイオ燃料原料用途のバイオマス生産・利用の最大化・最適化を中心とする研究を推進する。

結果として、セグメント売上高は9億100万円(前年同期は6300万円)、セグメント損益は▲4億3200万円(前年同期は▲3億7600万円)となった。