建売住宅とは、完成または完成予定の建物と土地を同時に購入できる住宅のことをいいます。

建売住宅は建築済みの状態で販売されていることが多いので、物件を内覧してから購入することができます。

国土交通省の「令和4年度の住宅市場動向調査」によると、分譲戸建住宅取得世帯の設備等に関する選択理由(複数回答)の1位は「間取り・部屋数が適当だから」71.8%、2位は「住宅のデザインが気に入ったから」56.3%、でした。

また土地を購入して注文住宅を建てるよりも、比較的リーズナブルな価格で入手できることもメリットです。

さらに、注文住宅のように建築する施工業者の選定や建築のための打ち合わせに時間をとられることもなく、契約から入居するまでの期間が短いのもメリットといえます。

夏休みを利用して、さまざまな住宅会社の見学会に行く予定がある方もいるのでしょうか。

一方、建物は実際に住む人が決まる前に設計されるので、注文住宅のように自分の要望がすべて反映できるわけではありません。

実際に筆者がホームインスペクション(住宅診断)の仕事を行う際にも、依頼者である建売住宅の購入者から様々な意見が寄せられることがあります。

そこでこの記事では実際に建売住宅を購入した方の体験談をもとに、建売住宅を購入して後悔した点や満足した点を紹介します。

この事例は、次のような方の体験談に基づいています。

  • 【居住地】    沖縄県
  • 【購入者の年齢】 30歳代
  • 【物件価格】   3700万円

物件購入後に購入者が感じた後悔ポイントと満足ポイントを見ていきましょう。

建売住宅の後悔ポイント1:隣の家の植物がこちらの自分の敷地内に

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「隣の家と近すぎて、隣の家の植物が敷地境界線を越えて自分の敷地内に侵入しているのが気になります」とのこと。

このような場合には民法では隣地所有者に伝えて、「越境している植物を取り除かせることができる」と定められています。

しかし隣地所有者との関係性の悪化を考えるあまりに、このような申し立てをするのを躊躇してしまうこともあると思います。

敷地に余裕がない場合には、こうした問題が発生しやすいといえます。

建売住宅の後悔ポイント2:間取りに不満

「あらかじめ設計された家なので、間取りや屋根、駐車スペースなどに不満があっても我慢するしかないのが残念です」とも語ります。

要望に応じて自由に設計してもらえる注文住宅とは異なり、建売住宅では自分達の要望を全て反映してもらえることはありません。

したがって建売住宅を購入する際には、どうしても譲れない点と妥協できる点をあらかじめ明確にしておくことが大切です。