1.1 国民年金(1階部分)
- 加入対象:原則、日本に住む20歳から60歳未満の方
- 保険料:一律(年度ごとに見直しが行われます)
- 年金額:満額79万5000円(※令和5年度の年額)✕調整率(480カ月に未納期間がある場合は減額されます。)
1.2 厚生年金(2階部分)
- 加入対象:主に会社員、公務員など
- 保険料:報酬比例制(毎月の報酬により決定)
- 年金額:加入期間や納付保険料により決定(国民年金に上乗せで支給)
実際には働き方などによって加入する年金種類が異なるため、受け取る年金には個人差が出ます。特に厚生年金に加入している方の年金額は、国民年金のみよりも手厚くなるといわれています。
また、受給する際の老齢年金額は毎年度改定されます。
2023年度は67歳以下で2.2%、68歳以上で1.9%の増額となっています。
今年度は物価高により、年金額が3年ぶりの増額となっています。
ただしマクロ経済スライドにより実質は目減りのため、少子高齢化では将来の受給額の減少も考えておきたいところでしょう。
2. 「国民年金月額」みんなほんとうはいくら受け取っている?
次に厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに、まずはいまの高齢者が国民年金をいくらくらい受給できているかを確認していきましょう。
国民年金の平均月額は、男女全体で5万6368円でした。
国民年金は加入期間によって将来の受給額が決まるため、男女での差はほとんどないのが現状となっております。
3. 「厚生年金月額」みんなほんとうはいくら受け取っている?
次に厚生年金をいくらくらい受給できているかを確認していきましょう。
厚生年金の全体平均は月額14万3965円と国民年金の平均額を大きく上回っております。男女別にも確認しましょう。
3.1 【男性・女性別】厚生年金の平均年金月額(令和3年度)
- 男性:16万3380円
- 女性:10万4686円
※国民年金部分を含む
厚生年金は加入期間や収入は人それぞれのため、個人差が大きいのが特徴です。特に女性は育児や介護で働き方をセーブする傾向にあるため、男性より少ないと考えられるでしょう。
また月収15万円弱と考えると現役時代の生活水準を保てるかと不安に感じる方も多いのではないでしょうか。