3. 老後の年金以外にも考えるポイント

保険料をしっかりと払っていることが前提ですが、国民年金や厚生年金には障害年金や遺族年金という保障機能があります。

多くの方が老後のことを考えがちですが、入社後1年でも一定の障がいを負って障害が固定されると、障害年金を受給できます。

遺族年金にも同様の考え方があります。

お子さんが18歳の誕生月までは、遺族基礎年金を受給することができますし、条件にもよりますが、遺族厚生年金は一生涯もらえることもあります。

4. 「年金保険料を払っておけば」と後悔しないために

国民年金だけに加入していた方が65歳よりも前に亡くなった場合、ご自身では何も受け取ることができません(遺族には死亡一時金、寡婦年金などあります)。

18歳年度末(一定の障害のある方の場合、20歳年度末)のお子さんがいない場合、遺族基礎年金もありません。

場合によっては、支払う金額よりも受け取る金額が少ないこともあります。

しかし、国民年金や厚生年金保険は、終身もらえる年金です。

現役世代の方は気付きにくいのですが、一生涯もらえる安心感というものは、大きなものです。

これから個人年金に加入しようと考えても、終身でこれだけの制度を作るのは、難しいものです。

収入の割合に対して、保険料の割合が高いと感じる方も多いかもしれませんが、後になって「あの時に払っておけばよかった」とならないように、現役世代のうちにしっかりと払っておきましょう。

参考資料

香月 和政