株式を買う際、配当や優待だけでなく、気になるのが「株価の変動」でしょう。

配当や優待を受けとっていても、株価の変動は社会情勢や企業業績などによって時に大きく動き、リターンに影響を与えるもの。

株式投資において、「株価の値上がり・値下がり」は見逃せない要因です。

今回は日本航空(JAL)(9201)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。

※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。

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1. 日本航空(JAL)(9201)の配当金のリターンはいくらか

日本航空(JAL)の株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の期末配当」の計1回を受け取ることができます。

なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。

今回の検証では、以下のような想定となります。

  • 株式の取得日:2022年8月10日 
  • 株式の取得価格:2348円(取得日の終値)
  • 2023年3月期・期末配当:25円 
  • 100株ベースの配当金のリターン:2500円

それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。

2. 日本航空(JAL)の株主優待のリターンはいくらか

日本航空(JAL)は決算期(2023年3月期)現在、100株以上保有する方に向けて株主割引券と旅行商品割引券を提供しています。

株主割引券は保有株数に応じて異なり、100株保有の場合、1年に1枚の贈呈です。

内容は、日本航空(株)、日本エアコミューター(株)、日本トランスオーシャン(株)、琉球エアーコミューター(株)各社の国内線全路線を対象に、割引券1枚で搭乗日に適用となるフレックス普通席(タイプB)1人分の片道1区間を、50%割引で利用できるというものです。

ここでは、8月10日20時55分に東京の羽田空港から大阪の関西国際空港までの航空券で試算します。「フレックス」で3万2270円で、株主割引は1万6100円のため、1万6170円お得です。

旅行商品割引券は、100株保有の場合、年に1回、海外旅行商品割引券を2枚、国内旅行商品割引券を2枚の贈呈です。内容は、JALパックツアー商品とJMBツアー商品が、正規旅行代金からそれぞれ7%割引、5%割引、ダイナミックパッケージが正規旅行代金から2%割引になるというものです。ここでは、試算不可とします。

そのため、優待のリターンは1万6170円です。