今から始める「3つの有効な老後対策」とは
前述したとおり、貯蓄額が多いだけでは「安泰な老後生活」が保障されるわけではありません。
では、老後の生活を豊かにするためには、どのような老後対策の準備を進めていくと良いのでしょうか。
今からでも始められる有効な老後対策として、下記3つが挙げられます。
- 生活支出と貯蓄に回せる割合を見直す
- 年金以外の収入源を確保する
- 老後資金を計画的に貯蓄していく
いずれも、老後生活の準備に有効な対策となっているため、ぜひ実践してみてください。
1. 生活支出と貯蓄に回せる割合を見直す
まずは、生活支出の見直しをすることが大切です。
50歳代以降になると、住宅ローンの目処が立ち始めたり、子どもも自立し始めたりすることから、お金に余裕が出てきます。
そこで必要以上に贅沢はせずに、老後に向けた生活支出の調整と、貯蓄に回せる割合を見直せると良いでしょう。
基本的な生活支出を抑えた生活を習慣化しておくことで、老後生活に突入し年金生活になったとしても、毎月の赤字分を抑えやすくなります。
2. 年金以外の収入源を確保する
定年後の老後生活の主な収入源は「年金」となり、年金だけで生活支出がまかなえない場合は、貯蓄から切り崩すことが多いです。
しかし、年金以外にも収入源があることで、貯蓄が十分でない人でも比較的安泰な生活が送りやすくなります。
とはいえアルバイトといった非正規雇用として働き続けるのは、身体的に厳しくなってくるケースも多いため、副業といった「自分のスキル」を活かして収入源を確保できると良いでしょう。
また、貯蓄とは別に、今の収入の一部を資産運用に回すことで「お金にお金を生み出してもらう」システム作りも大切です。
現在は、iDeCoやNISAといった少額からでも始められる投資があるため、少しずつ資産運用をしていくのもおすすめです。
3. 老後資金を計画的に貯蓄していく
最後は、老後に必要な資金を計画的に貯蓄していくことです。
老後に必要となる貯蓄額は、その人のライフスタイルや年金受給額によって異なってくるため、まずは老後の年金額や生活費用などをシミュレーションすると良いでしょう。
そのうえで、自身が老後生活をスタートさせた際に必要となる貯蓄額を明確にし、貯蓄を始められるのが理想です。
50歳代になるまでは、子どもの教育費や住宅ローンの返済などで、なかなか貯蓄に手が回りませんが、50歳代以降は徐々に余裕が出始め、貯蓄がしやすくなってくるため、そのチャンスを逃さずに計画的に貯蓄をしていきましょう。
老後に備えて計画的な資金準備を
本記事では、老後を迎えた70歳代の貯蓄事情について解説していきました。
70歳以上で貯蓄4000万円以上の世帯割合は約18%となりました。
平均額以上の貯蓄額があれば、老後も安泰と思ってしまいますが、受け取る年金額や毎月の生活費用によってはそれでも生活が苦しくなるケースもあります。
老後に安泰な生活を送りたいと思っている方は、老後対策に有効な「3つのやるべきこと」を参考に、老後を安心して送るための準備を今から始めてみると良いでしょう。
参考資料
太田 彩子