厚生労働省が公表している「令和3年簡易生命表の概況」によると、男性の平均寿命は81.47年、女性の平均寿命は87.57年となっています。

これを踏まえると40代はまさに人生のちょうど半分、折り返し地点ということになります。

人生の黄金期とも言われる40代、仕事もプライベートも「転換」を迎えるタイミングが多いことでしょう。

安定を感じ始めたときこそ変化のタイミングであるという言葉を耳にしたことがあります。

自分が置かれている環境を、意識的に変えること=自身の将来(可能性)は大きく変わっていくと言われていますが、そのためには資金源が必要なのも事実です。

今回は40歳代、働き盛り世帯のお財布事情を眺めていきたいと思います。

1.【40歳代】金融資産保有額(二人以上世帯)「平均」と「中央値」

40歳代の二人以上世帯の金融資産保有額を、金融広報中央委員会の「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和4年)」より見ていきましょう。

「金融資産」とは主に以下のものを指します。

金融資産:預貯金、金銭信託、生命保険、損害保険、個人年金保険、債券、株式、投資信託、財形貯蓄、その他金融商品

※土地、家屋などの不動産は金融資産には含まれません。

それでは、同調査結果をもとに、40歳代の金融資産保有状況について確認します。

1.1【40歳代】金融資産保有額(二人以上世帯)

※金融資産非保有世帯(貯蓄ゼロ)を含む

  • 平均:825万円
  • 中央値:250万円

【40歳代・金融資産保有額分布(二人以上世帯)】

  • 金融資産非保有・・・26.1%
  • 100万円未満・・・11.1%
  • 100万~200万円未満・・・7.2%
  • 200万~300万円未満・・・5.4%
  • 300万円~400万円未満・・・5.5%
  • 400万円~500万円未満・・・4.2%
  • 500万円~700万円未満・・・7.9%
  • 700万円~1000万円未満・・・7.3%
  • 1000万円~1500万円未満・・・7.4%
  • 1500万円~2000万円未満・・・3.8%
  • 2000万円~3000万円未満・・・5.2%
  • 3000万円以上・・・4.9%
  • 無回答・・・3.8%

40歳代・二人以上世帯の金融資産保有額の平均は825万円ですが、実態をより反映する中央値で見ると250万円です。

平均値は上限の数値に引っ張られてしまいますので、ここでは中央値に注目しておきましょう。

詳細を紐解くと1000万円を超える世帯が21.3%を占める一方、金融資産非保有(貯蓄ゼロ)世帯も26.1%となっており、世帯によって差が大きいことがわかります。

ワークスタイルや家族構成、生活費は住んでいるエリアによっても違いがあります。

では、40歳代の負債(借入額)についても確認しておきましょう。