7月27・28日に開かれた日銀金融政策決定会合の結果を受けて、ドル円が大きく動きました。139円前半から一時141.03円をつけた後、138.06円まで下落。この後は、徐々に円売りの流れとなり、8月3日9時30分現在、143.400円前後で推移しています。
通貨を安値で買って高値で売る、あるいは高値で売って安値で買うことにより利益を狙うFXにとって、値動きがある相場は「チャンス」といえるでしょう。しかし、7月28日のような短時間で3円も「上下」する相場は「チャンス」である一方でリスクが非常に高まるタイミングでもあります。
今回は、FX初心者が値動きの大きい相場でトレードする際に押さえておくべきポイントを3つご紹介します。
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「FX」儲けている人は約6割
FXはリスクが高い、怖い、勝てるわけがないなど、ネガティブなイメージが強いように思います。レバレッジを効かせて元手資金よりも大きな金額でトレードする仕組み上、「ハイリスク(ハイリターン)」であることは事実です。
また「怖い」というイメージも間違いではありませんし、その気持ちを持ち続けることで無謀なトレードを回避できるかもしれません。では「勝てるわけがない」はどうでしょう。
少し古いデータとなりますが、2018年9月28日に一般社団法人 金融先物取引業協会が公表した「2018年_外国為替証拠金取引の取引顧客における金融リテラシーに関する実態調査(実態調査): 調査結果報告書」によると、調査期間の前年のFXで利益をあげた方は約6割でした。
【図表1】
【FXのトレード結果】
- 全体:利益60.3%・損失39.7%
- 男性:利益60.9%・損失39.0%
- 女性:利益58.1%・損失41.8%
損益の額も見ておきましょう。【図表1】のとおり、利益は「20万円未満」、損失は「0~▲20万円未満」が最も多いという結果に。
「勝てるわけがない」ことはない、と言っても良いでしょう。ただし、この調査対象者のうちFX取引経験「5年以上」が 44.9%、「1年以上~3年未満」が 21.4%です。
FXは退場者(FX取引をやめる人)が多いともいわれていますが、知識や経験により利益をだすことは可能であることも読みとれますね。
「FX」ドル円の変動が大きいいまはチャンス?
FXは為替差益を狙った取引になりますので、価格が動かなければ利益をだすことができません。では、ここ最近、値動きが激しいドル円は、いま「チャンス」となるのでしょうか。
その判断のポイントは値動きの方向です。
方向感が定まっていない時
たとえば「ドル円が1日で3円動いた」といっても、先日のように139円から141円に急伸したあと、すぐに138円まで急落するような次の展開が読みづらい相場はリスクが高くなります。
予想通りの方向に進めば大きな利益となり結果的に「チャンス」の相場だったといえるかもしれません。しかし、予想と逆方向に動けば大きな損失となってしまいます。
方向感が定まっている時(トレンド相場)
一方、上昇なら上昇、下降なら下降というように一方向に価格が動き続けるトレンド相場であれば「チャンス」といえるでしょう。ただし、そのトレンドが転換するところで取引しないよう慎重な判断が必要です。