3.2 国民年金の受給額
〈全体〉平均年金月額:5万6368円
- 〈男性〉平均年金月額:5万9013円
- 〈女性〉平均年金月額:5万4346円
【国民年金・年金月額階級別の受給者権数】
- 1万円未満:7万27人
- 1万円以上~2万円未満:28万4152人
- 2万円以上~3万円未満:90万3006人
- 3万円以上~4万円未満:274万9550人
- 4万円以上~5万円未満:463万6048人
- 5万円以上~6万円未満:791万730人
- 6万円以上~7万円未満:1500万3006人
- 7万円以上~:187万2466人
国民年金は保険料が一律であるため、受給額に大きな差は生まれません。6~7万円未満の年金を受給されている方が多いですね。
一方で厚生年金は、現役時代の収入や加入期間、納めた保険料によって年金額が変わってくるため、受給額にバラつきがみられますね。
平均は14万3965円ですが、あくまでも参考程度に見ておきましょう。
ご自身のおおよその受給額を把握したい方は「ねんきん定期便」や「ねんきんネット」で確認することができます。
4. 年金生活に向けた早めの老後対策を
年金が老後の収入の柱になることは間違いない事実ですが、豊かなセカンドライフを過ごすには、決して十分な金額ではないことがおわかりいただけたでしょう。
さらに、少子高齢化が進むことで、受け取れる年金が今後減っていくことも予想されます。
こうした事態に対応するには、早めの老後資産づくりが大切になってきます。
資産運用で老後資金になるお金を増やしておくことも、大きな対策のひとつです。つみたてNISAやiDeCoなどは、金融庁推奨の制度で、対象商品は長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託などに限定されており、比較的低リスクで始められます。
ただし、投資には「元本割れ」などのリスクもあります。デメリットもきちんと理解したうえで自分に合った手段を選ぶようにしましょう。
5. まとめにかえて
今回は今のシニア世代が受給する「厚生年金と国民年金」の平均額な月額を見ていきました。厚生年金の受給額は個人差がありますが、少子高齢化によってさらに受給額が減ることを予想すると、年金だけでは安心と言い難い状況でしょう。
安心した老後生活を迎えるには、やはり公的年金以外の老後の収入対策を考える必要がありそうですね。
まずは自分自身がどのくらいの年金をもらえるのかを把握することが、老後対策の第一歩となります。様々な方法がある中で、自分に合った老後の備え方について情報収集してはいかがでしょうか。
参考資料
- 日本年金機構「国民年金・厚生年金保険 被保険者のしおり」
- 厚生労働省「日本の公的年金は『2階建て』」
- 日本年金機構「年金はいつ支払われますか。」
- 厚生労働省「令和3年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
菅原 美優