老後の生活で大切なお金。

年金以外にあてにしたいものの一つが退職時に支給される退職金ではないでしょうか。その退職金にかかる税金が増税されるかもしれないという話が話題になっています。

出所は税制調査会「わが国税制の現状と課題 -令和時代の構造変化と税制のあり方ー」(令和5年6月30日)であり、この資料の96ページの退職所得の欄に以下のように書かれています。

現行の課税の仕組みは、勤続年数が長いほど厚く支給される退職金の支給形態を 反映したものとなっていますが、近年は、支給形態や労働市場における様々な動向に 応じて、税制上も対応を検討する必要が生じてきています。

出所:税制調査会「わが国税制の現状と課題 -令和時代の構造変化と税制のあり方ー」(令和5年6月30日)

老後の生活に充てたい退職金に対する税金が上がると、受け取れる金額も減ってしまいます。せっかくあてにしていたお金が減ってしまうのは家計にとっても軽視できるものではありません。

老後のお金の問題に備えるためにも、まずは65歳以降のリタイア世帯のお金事情について見てみましょう。

1. 65歳以上のリタイア世帯「国民年金」平均年金月額はいくらか

まずは65歳以上のリタイア世帯がいくら年金を受け取ることができるのかを、厚生労働省年金局「令和3年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとに確認してみましょう。

1.1 国民年金の平均年金月額は5万6368円

国民年金の平均受給額は5万6368円となっています。

もう少し詳細に年齢別にも見てみましょう。

1.2 【国民年金】60歳代の平均年金月額

1.3 【国民年金】70歳代の平均年金月額

1.4 【国民年金】80歳代の平均年金月額

1.5 【国民年金】90歳以上の平均年金月額

国民年金のみの場合の場合の全体平均は5万円台ですが、年齢によって多少異なります。