2. 「KDDI」の安定性と技術革新を兼ね備えた本業とは
KDDIは携帯・スマートフォンのauやUQをはじめとした通信事業が事業コアの一つとなっています。通信事業はビジネス・個人を問わず生活になくてはならないインフラの一つで、今後も安定した収益基盤となると思われるでしょう。
さらに、足元は5Gの通信領域の拡大を積極的に行うなど、新技術の普及が同社の差別化要因となる見通しです。
UQからauへの乗り換え促進等により、これまで減益傾向にあったARPU(ユーザー一人当たり売上高)の減益幅は着実に縮小し、2024年3月期には増収への反転を目指しています。
このように本業のインフラとしての社会的な重要性と技術革新、さらに収益性の回復がauの業績の重要な要因の一つと考えられるでしょう。
3. 「KDDI」通信以外のセクターの事業成長とは
auでは通信事業以外の領域を「ネクストコア」と呼び、あわせて事業の拡大を推進しています。
ネクストコア全体のCAGR(年平均成長率)は2023年3月期までの5期で+13%となっており、利益水準の拡大の面では、こちらの領域も重要な役割を担っているといえるでしょう。
2023年3月期決算においては、特にDXと金融事業にフォーカスが充てられています。
DXでは通信を土台とした業務の効率化やデータセンター事業、自動車製造と協働して進められるコネクティッドカー(インターネットとの常時接続機能を有する自動車)の開発や生産を推進しています。
また、金融事業では個人のユーザーを顧客基盤として活用しシナジーを発揮しているauじぶん銀行などの事業成長が良好な状況です。その結果、金融事業をまとめたauフィナンシャルホールディングス単体でも増益傾向となっています。
このように、auの技術や顧客基盤を生かした通信以外の事業も着実に成長しているようすがうかがえます。
4. 「KDDIの株」22期連続増配見通しに。株主優待は?
KDDIは2002年度から21期連続の増配を達成済みです。さらに業績見通しにおいては次期140円への増配を目指す方針で、見通し通りに進めば増配は22期連続となります。
また、株主優待としてカタログギフトを配布しています。毎年3月31日の保有株数と年数で判断されて、受け取れるギフトの金額イメージは以下の通りとなっています。
着実な増配とカタログギフトによる株主優待による積極的な株主還元をおこなっています。