「KDDI(9433)株価」は年初来より6月までは堅調な推移となっています。
昨年から発生していた通信障害への対応が一巡するとともに、2024年度は通信障害の業績の影響が解消され、増益となる見通しを示しました。また、年間140円へ増配する方針を示したことも好感されていると考えられます。
今回はKDDIの株価やリスクについてみていきましょう。
※株式分割の影響は、株価や配当金、株式数など全て遡及修正して株価を調整しています。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
1. 「KDDI(9433)の株価」通信障害の影響の一巡と業績見通しを好感か
KDDIは2022年7月に大規模な通信障害を引き起こし、返金および再発防止策への対応を行っていましたが、2023年3月期第3四半期には通信障害への返金や対応費用、燃料高など逆風要因が複数存在する中でも、営業利益で8434億円(前年同期8746億円)と小幅の減益にとどめることができました。
さらにその後、5月に発表された2023年3月期通期決算では、売上高が5兆6718億円(前期5兆4467億円)へ増加、営業利益は1兆757億円(同1兆606億円)と増収増益を達成。特に営業利益は過去最高益となりました。
また、この時あわせて発表した次期見通しではさらなる増収増益を発表。業績のポイントを見る限り通信障害への影響はなくなる見通しであり、業績に対する安心感が株価の下支え要因となっていると思われます。