企業の業績動向や社会情勢の変化などによって、株価が大きく変動することがあります。
株価の動向は株式投資のリターンに大きな影響を与えるため、注意を払う必要があるでしょう。
株式投資のリターンを考える際は、配当金や株主優待だけではなく、株価変動も含めてトータルで考えることが大切です。
今回はオリックス(8591)について、配当金や株主優待、株価もあわせた「1年前に100株を買った人の本当のリターン」を確認します。
※記事中で記載の株価は全て終値となっています。
※株式分割の影響は全て遡及修正して株価を調整しています。
1. オリックス(8591)の配当金のリターンはいくらか
オリックスの株式を1年前に買い、持ち続けたとすると、「2023年3月期の中間配当と2023年3月期の期末配当」の計2回を受け取ることができます。
なお、配当基準日を迎えた時点でリターンが確定したとします。
今回の検証では、以下のような想定となります。
- 株式の取得日:2022年8月2日
- 株式の取得価格:2323円(取得日の終値)
- 2023年3月期・中間配当:42.8円
- 2023年3月期・期末配当:42.8円
- 100株ベースの配当金のリターン:8560円
それでは次に、株主優待のリターンを計算していきます。
2. オリックスの株主優待のリターンはいくらか
オリックスは決算期(3月31日)現在、100株以上保有する方に向けてふるさと優待および株主カードを提供しています。
ふるさと優待は、カタログの中から好きな商品を1点選ぶことができます。また、株主カードはオリックスグループが提供する各種サービスを割引価格で利用でき、有効期限内であれば何度でも利用可能です。
ふるさと優待で選べる商品や株主カードで利用できるサービスは多種多様なため、経済価値の算定は困難とみなし、優待のリターンは0円とします。
なお、オリックスは2024年3月31日時点の株主への優待発送をもって、株主優待制度を廃止する予定です。